
学芸員のシゴトって?
美術の素晴らしさ・科学のおもしろさ・地球の力強さ、それらを身近に感じられる場所=博物館。学芸員とは、人と地球の財産を魅力いっぱいに伝えてくれる案内人なのです!
北海道にも数多くある多種多様な博物館。おもしろそうな展覧会に足を運んだり、旅先でその土地ならではの資料館に入ってみたことのある人も多いのでは?学芸員とは、博物館(美術館・科学館・郷土資料館・植物園など)で研究・調査、作品の収集・展示普及、保存管理などを行う専門職員。原則として文部科学省の所管する国家資格が必要で、大学で専門分野を学んだ後、資格を取得する人がほとんどです。欧米の博物館では〈研究・収集〉〈展示・教育普及〉などが分業化されているケースが多いですが、日本の学芸員は知的研究から肉体労働まで行うオールラウンダーが多く、研究分野への長期的な情熱と日常業務をこなす体力が必要。ラクなシゴトではありませんが、人や自然に関わる記録・財産を伝え、後世に残すという意義のあるシゴトです。
公立の博物館の学芸員は地方自治体の職員として採用されることが多いため、安定収入が見込めます(長期雇用が難しい臨時採用のケースもあり)。ただし公立でも指定管理者制度により民間企業が運営する博物館、企業博物館、私設博物館などは、給与は雇用主次第といえます。
雇用形態や規模によりますが、1日8時間程度、週休2日を基本とする職場が多いようです。来館者の多い週末の勤務、展覧会直前など繁忙期の残業もあり得ます。日中は館内業務で忙しく、専門分野の研究はライフワークとして夜や休日に行うという人も少なくありません。
![]() 美術品の収集・管理、展覧会の運営(企画、作品運搬、展示プラン、解説の編集・執筆)、教育事業(ワークショップ)などに携わる。古い作品を扱うことが多いので、保存や修復の知識、所蔵家との交渉力なども求められる。 |
![]() 宇宙、気象、交通、ロボットなど多彩な分野に関わる総合的な科学館のほか、恐竜、工学、電気など特定分野に絞った館もある。プラネタリウムの上映や化学実験など来館者との交流も多い。専門分野は科学史、地学、天文学など。 |
![]() その土地の歴史、自然、文化に関する資料収集・保存、継承が役割。地域は限定されるが、多彩な視点から総合的に郷土研究を行う能力が必要。展示物を寄贈してもらうなど、地域の人との関わりが深い。専門分野は民俗学、考古学など。 |
![]() 動植物の飼育や展示だけでなく、種の保存や環境教育の役割を担っているのが動植物園。学芸員は生態系の調査、標本の収集、人工受精など繁殖の研究を行う。動物や植物が好きな人に向いている。専門分野は自然科学、生物など。 |
![]() 自動車、食品、エネルギーなど、企業が自社の技術や知識を公開保存する企業博物館。創業者や社長が個人的に所有する美術品を展示する博物館も企業博物館と呼ばれる。特に前者は社員が学芸担当職員として働く場合が多い。 |
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- 求人が少ないため資格保持者でも就職が難しい現状だが、ボランティアなどで博物館運営に関わることが就職に結びつく場合もあるので、自分磨きと情報収集は必須。各自治体のホームページや学芸員の求人サイトをまめにチェックしておくと、正採用、臨時採用、埋蔵品発掘業務などの求人が出ることも。ただし勤務地や分野を選び過ぎないことが就職の近道。
- 指定管理者制度の導入により、民間会社で学芸員が採用される可能性が広がった反面、4〜5年のサイクルで指定管理者が見直されることもあり、雇用の不安定化も考えられる。
- 狭き門ではあるが、専門の研究をしながら、人類と地球の文化財を収集・保存し、後世に伝える社会的意義のあるシゴトだ。
- 研究者としての根気と情熱に加え、豊かな発想力が大切。なかには館内の所蔵品にユニークな解説と配置を施し、新たな展覧会として大成功させた学芸員もいる。
- 来館者、作家(の遺族)、企画会社などとのコミュニケーション能力。特に美術の世界では所蔵家に出品を依頼する交渉力、「あなたになら貸す」と言わせる人間力がシゴトのスキルに直結。

博物館の“なんでも屋”?
芸術品に囲まれた優雅なおシゴト…と思ったら大違い。照明ランプが切れたら脚立に上って交換、作品の移動を自ら行う、人手が足りなければ受付やショップの接客までこなす…という学芸員も少なくない。
ミステリー?謎の絵画を探せ
古い資料には載っているが現在は所在不明な有名作家の初期作品を、「必ずどこかにあるはず」と数年かけて持ち主を探し出し、熱心な交渉の末「日本初公開」にこぎつける学芸員もいるそう。展覧会成功の裏に学芸員の努力あり。













