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2018年6月25日 公開

ストレイテナー(Vo.&G.&P.)ホリエ アツシさん

大きな夢を持ちつつも謙虚なスタンスを忘れないことを
バイトが教えてくれた。

ストレイテナー(Vo.&G.&P.)ホリエ アツシさん
今年、バンド結成20周年とメジャーデビュー15周年を迎えた「ストレイテナー」。フロントマンを務めるホリエアツシさんが、かつてのアルバイト経験を振り返った。

インスタントコーヒーを作り続ける日雇いバイト

バンド結成から数えると、日本のロックシーンを長らく走り続けているホリエアツシさん。美しくも、時に孤高と評されるほど個性豊かなメロディーを紡ぐことでも知られるその音楽性からは、どこかソリッドなイメージを抱いていたが、実際は質問を投げかけると丁寧に言葉を選び、微笑みとともに返してくれる穏やかな人柄だ。
「幼稚園のころにオルガンを習ったことで、音楽に触れるようになりました。最初にあこがれを抱いたのはチェッカーズ。見よう見まねで歌ったり、踊ったり(笑)。で、小学校高学年の時にはバンドブームが到来し、自分もやりたいと思うようになったんです」
中学校に上がると、ホリエさんは「プロのミュージシャンになりたい」という思いをさらに強めた。当時は周りがコピーバンドを始める中、すでにオリジナルの楽曲を制作していたというから実に早熟。そして高校でドラムのナカヤマシンペイさんとバンドを組んだのがストレイテナーの原点だ。
「僕が通っていたのは長崎の進学校。ライブやバンド活動をするというよりは家で曲作りと向き合っていた時間のほうが多いかな。何せ大学進学=上京して本格的に音楽活動をするためって考えてたから、まあまあちゃんと勉強しなければいけなかったんですよね」
ホリエさんは無事に大学受験に合格し、念願の上京を果たした。学生時代は親からの仕送りがあり、しかもバンド活動以外にはあまりお金を使わないタイプだったことから、日雇いのバイトにポツリポツリと入る程度だったという。
「日雇いのバイトでは、確か企業のPRの仕事を何度か経験したかな。キャンペーンスタッフが配るインスタントコーヒーを朝から晩までひたすら作ったり(笑)。スピーディーに熱湯を注がなきゃいけなかったから、意外と危険なんですよ」

浅草サンバカーニバルの山車を引く!?

ホリエさんは、「東京に出てから自分たちが井の中の蛙だったことを思い知らされました」と苦笑する。大学時代は八王子を中心にバンド活動をスタートさせたが、ライブハウスに出演する他のグループはジャンルも音楽性も多種多彩。その中から頭一つ抜け出してデビューするのは甘くないと肌で感じたそうだ。
「バンドの人気が出ないうちはライブを開くにもノルマ代がかかり、お金が出ていくばかり。僕らはスタジオで曲を作り、デモテープの売り込みもしていたから、そうした費用をカバーするためにも日雇いのバイトには助けられましたね」
ある時は新宿の中心部で自動車のPRをする現場に派遣された。道行く人にアンケートを採り、記入者にはくじ引きをしてもらうというキャンペーン。ホリエさんは無視されるのは気にならなかったそうだが、通行人の同じ人から何度も「くじを引いたらクルマをもらえるの?」と尋ねられたことには参ったと冗談交じりに振り返る。
「そうそう、日雇いバイトの会社の社員さんから面白い仕事を紹介してもらったこともあったなぁ。彼は浅草サンバカーニバルという大きなお祭りに毎年参加しているみたいで、山車を引くのを手伝ってくれないかって。体力的にはキツかったんだけど、東京を代表するお祭りに自分が携われたというのは良い思い出になりました。今考えると会社の業務じゃなくて、その社員さんが個人的に身銭を切ってくれたような気がするけど(笑)」
学生時代のバイト先ではライブを一緒に見に行く友人もできたとか。好きな音楽を語り合ううちに意気投合し、今まで全く聴いたことがないジャンルを教わったという。バイトがホリエさんの音楽の血肉になったことも少なからずあるようだ。

老人ホームの宿直で、空いた時間に歌詞作り!

大学卒業後は、両親からの仕送りもストップ。ホリエさんは生活するために、そしてバンド活動を続けるためにもシフトの融通が利きやすい老人ホームの宿直のバイトを始めた。見回りや電話番が主な仕事だったが、入居するご年配が急病を患うといったことがなければ、ほぼ自由に時間を使うことができたそう。
「あまりにヒマでキツかったくらい(笑)。だけど、空いた時間に本を読んでインスピレーションを得たり、歌詞を書いたりすることもありました。そういう意味ではバンド活動に大いに役立った職場です」
1年ほど働いたところで、ストレイテナーはインディーズデビューが決定。ホリエさんは「運も味方に付いた」と謙遜するが、さらに1年後にはメジャーの大舞台へと駆け上がった。そのスピード感はバンドの人気と実力を物語っているようだ。老人ホームの宿直が人生ラストのバイトだが、ホリエさんに経験してみたかった仕事を尋ねてみた。
「実は大学時代に塾講師のバイトの面接を受けて落ちちゃって。なので、子供に何かを教えるという仕事は経験してみたかったかな。ただ、最近、震災の復興支援のご縁で、岩手の中学校で人生と夢についての講演と歌を歌う特別授業をさせてもらったんです。少しだけ先生気分は味わえたかも」
なるほど。最後に読者へのメッセージで取材を締めくくってもらった。
「バイトから学ぶことはたくさんあるし、どんな職種でも働いた経験は必ず後から生きてくるはず。それと、確実にタフになると思います。当時はバンドをやりつつも無名で、まだ何者でもない自分を受け入れていました。大きな夢を持ちつつも謙虚なスタンスを忘れないということを叩き込んでくれた場所ですね」

ホリエアツシさんの思い出バイト

派遣スタッフ
大学時代に音楽活動の費用を捻出しようと始めたバイト。企業のPRに関する仕事を何度か経験しました。
老人ホーム
シフトの融通が利きやすかったバイト先。見回りと電話番がメインだったので、ヒマな時間には歌詞を書いてました。

プロフィール

ストレイテナー
1998年にホリエアツシ(Vo./G./Piano)とナカヤマシンペイ(D.)で結成。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B.)が加入。2008年には大山純(G.)が加わり、4人編成に。以降、コンスタントに作品を発表し高い人気を誇る。2016年5月にアルバム「COLD DISC」を発表。バンド結成20周年のアニバーサリーイヤーとなる2018年には4月にニューシングル「The Future Is Now/タイムリープ」、5月にニューアルバム「Future Soundtrack」をリリース。
オフィシャルサイト:http://www.straightener.net/

インフォメーション

●最新リリース情報
「Future Soundtrack」
■初回限定盤(CD+DVD)/TYCT-69128 5,184円(税込)
■通常盤(CD)/TYCT-60117 3,240円(税込)
●ライブ情報
「Future Dance TOUR」
7/7(土)ペニーレーン24
開場/17:30 開演/18:00
チケット/4,500円(税込)ドリンク代別・オールスタンディング・入場整理番号付き
お問い合わせ/WESS TEL 011-614-9999

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プレゼントの応募は締め切りました

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