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バイトがあって今がある moon drop 浜口飛雄也さん

2023年3月27日 公開

ピザの配達中に浮かんだメロディが、いくつも曲になった。

愛だの恋だのラブソングだけを歌い続けるバンド「moon drop(ムーンドロップ)」。ボーカル・ギターの浜口飛雄也さんに、音楽の道のりとあわせて、アルバイトで得た経験をインタビューした。

何となく始めたバイトに、確たる目標ができた瞬間

浜口さんの出身は三重県。音楽を始めたのは、家族の影響が大きかったと振り返る。
「父が音楽をやっていて、小さなころからライブハウスに連れて行ってもらっていました。田舎だったこともあり、出演していたのは趣味でバンドを組んでいる『おやじバンド』でしたが、音楽が好きになった原体験の一つですね」
中学生のころ、姉の車に乗っていた時にたまたま耳にしたのが『back number』の楽曲。メロディがこれ以上ないほど自身の音楽観にフィットし、衝撃を受けたという。以来、自分もバンドを組みたいと強く思うようになり、歌うことも好きだったことからボーカル・ギターを目指すようになった。
「中学3年生から高校1年生のころにかけてコピーバンドを組みました。当時、対バンのメンバーだったのがリードギターの琢聖(たくまさ)。僕の声を良いと思ってくれていたみたいで、お互いのバンドが解散した後に、一緒にやろうと電話がきて『moon drop』をスタートさせました」
浜口さんは高校生のころ、学校から近かったスーパーでバイトを始めた。当初は確たる理由があったわけではなかったそうだが、音楽活動にのめり込むうちに楽器や弦などを買うために働くという目標ができたと笑う。
「僕が通っていた高校は軽音楽部がなかったので、先生にお願いして放課後に音楽室を使えるようにしてもらったんです。当時は、音楽室でギターを弾いてからバイトに向かうという日々を過ごしていました。自分の稼いだお金でほしいものを購入すると達成感がわき上がってきて、働くことがうれしくなってきたのを覚えています」

バイト先の店長が、デビューを祝福!

浜口さんはバンド活動と並行できるバイト先を選ぶようにした。最初に働いたのはカラオケ店。面接の時点でバンドのことを伝えたところ、融通をきかせてくれたと表情を緩める。
「バイト先では、友人のバンドが早くもカラオケ画面に登場するのを目にしました。単純にスゴいなと拍手を送りたくなった反面、悔しくもあったんですよね。自分たちも、もっと頑張ってココに映りたいなって」
その後、浜口さんはピザの配達にバイト先を移した。毎回のように「頑張ってね」とジュースをプレゼントしてくれるお客様と出会うなど、心温まる経験が増えていったという。
「僕は車に乗っている時にメロディを思い付くことが多いんです。一人だけの空間という感じで落ち着くからでしょうか、ライブ遠征の帰りに高速道路でハンドルを握っていると、ふと旋律が舞い降りてきたり。ピザの配達も同様に、運転中にメロディが浮かんできたことも一度や二度ではありません」
ピザ配達のバイト中に思い付いたワンフレーズ、少し長めのワンコーラス。断片的なメロディがやがて楽曲となり、実際にファーストフルアルバムにも数曲が収録されることになった。
「配達が終わってからすぐに携帯を取り出し、思い浮かんだメロディをボイスメモでササッと録音していました。その瞬間がうれしくもあり、人に見られると恥ずかしくもあり」
ここ最近、浜口さんはかつてのバイト先だったピザ店にピザを買いにいくついでに、デビューしたことを報告したという。店長は、ライブ以外のほぼすべての日をバイトに費やしていた彼の姿を見守り続けていたからこそ、自分のことのように喜んでくれたと相合を崩す。
「こんな風にデビューを報告できる人が増えるのもバイトをしていて良かったこと。あと、ピザを1枚サービスしてくれたのもうれしかったです(笑)」

浜口流のポジティブ思考術!?

浜口さんの口からは、ポジティブなバイトのエピソードしか出てこない。つらかったことや嫌になってしまうことはなかったのだろうか。
「ピザ屋さんの後にはコールセンターでも働きましたが、ワイワイと和やかに仕事をする部署だったので、やっぱり楽しかったです。もちろん、当時は時間さえあればバイトのシフトを入れるような毎日。生活が一杯一杯でしたし、何もせずボーッとするヒマもないのでしんどいと思うこともありました。でも、バイト先の人によくしてもらったり、メロディの面で救われたりしたので、良い思い出しかないんですよね」
バイト先では誰かが欠けると残りのメンバーで頑張って乗り越えるチームワークも学んだ。それはバンドの運営も同じで、今に生きているという。
「僕は自分のやりたいことに向けてバイトをすると、バイト自体も自分のやりたいことの一つになっちゃうタイプなんですよね。でも、そんな風にポジティブにとらえると、仕事にも意欲的に取り組めると思います」
何ともプラス思考な発想術!最後に、この3月にリリースしたセカンドフルアルバムについて伺った。
「今作も全曲ラブソングというのが一番の特徴。半分以上が実体験に基づいているものの、女性視点の楽曲もあるなど、いろんな角度から恋や愛を描いたつもり。自分の解釈で、自分を投影し、自分と重ね合わせて聞いてもらえるとうれしいですね」

浜口飛雄也さんの思い出バイト

スーパー
ローカルチェーンのスーパーでレジ打ちをしたのが僕の初バイト。高校3年生から一年間くらい続けました。
ピザ配達
同僚にもお客様にも恵まれたバイト先。ピザの配達中にメロディを思い付くことが多く、楽しく働けました。
コールセンター
商品やサービスの案内をする発信業務が僕の担当。ガチャ切りされることもありましたが、最後には慣れました(笑)。

プロフィール

moon drop
三重県伊勢市発「愛だの恋だのラブソングだけを歌い続けるバンド」。2014年3月結成。メンバーは浜口飛雄也(Vo&Gt) 、清水琢聖(Gt)、坂知哉(Ba&Cho)、原一樹(Dr)。2018年に初の全国流通盤となる「花束のかわりに」を発表し、全国各地でライブ活動をスタート。2023年1月Digital Single「愛の縫目」でメジャーデビュー。2023年3月2nd Full Album「僕の唄で君に永遠を」をリリースし、過去最大規模の全国ツアーを開催中。
オフィシャルサイト:https://moondrop-official.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
2nd Full Album
「僕の唄で君に永遠を」

■完全生産限定盤[CD+DVD]
VIZL-2171/5,500円(税込)
■通常版[CD]
VICL-65793/3,300円(税込)

バイトがあって今がある

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