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バイトがあって今がある A-COMPANY

2025年6月16日 公開

疲れているけど、不思議と歌詞が浮かぶバイトの帰り道。

写真左から杏地さん(作詞・ラップ)、脱走さん(作詞・ラップ)
札幌市を中心に活動するラッパー6人が、全国にその実力を示すべく結成した「A-COMPANY(アカンパニー)」。今回はメンバーの脱走さんと杏地さんがアルバイトの経験について語ってくれた。

ラップをする場所に行けなかったのが壁

杏地さん

―ラップに興味を持ったきっかけは?
杏地(敬称略、以下同) 小学校3年生のころからダンスを習っていて、クラブのダンスバトルを見に行くなどヒップホップは身近な存在でした。で、13歳の時にMCバトルの動画をたまたま見た時、北海道出身のラッパーが準優勝していたんです。こんなにスゴい人が地元にいるんだ、この人に会いたいとラップを始めて、MCバトルにも参加するようになりました。
脱走 僕はもともとヒップホップを聞いたこともなく、表舞台に立つのも好きじゃないタイプでした。ただ、中学2年生のころ、たまたま耳にした「Hilcrhyme(ヒルクライム)」の楽曲がカッコよくて、LINEのプロフィールのBGMに設定していたんですよね。そうしたらクラスの元気な子が「ラップやってみない?」と声を掛けてくれ、ヒップホップやラップにハマっていきました。
―中学生でもラップの活動を?
脱走 僕がラップを始めた当初は、若い世代がほとんどいなくて、10代で活動しているのは自分だけ…みたいな状況でした。今はマチナカでサイファー(複数人で交代しながらフリースタイルでラップをし合うこと)に参加する若い子も多いですが、当時は親世代がメイン。そんな環境の中でも年上のラッパーと話してみたり、ラップを頑張る姿勢を伝えてみたりしていました。
杏地 あと、ラップのイベントといえば夜遅くに開催されるケースが大半。当然、中学生だったので夜中に出歩くこともできず、同世代の仲間とスキルを高め合うことが難しかったのが壁でした。ただ、高校生になって「高校生ラップ選手権」のオーディションに合格し、ベスト8まで進出したことをきっかけにイベントゲストに呼ばれるなど、活動の幅が少しずつ広がりました。

バイトの決め手は賄いがあるかどうか!

脱走さん

―初めてのバイトは?
脱走 高校生になってから、蕎麦屋さんでバイトを始めました。もともと小遣い制だったんですが、ラップのイベントやMCバトルにエントリーするにもお金がかかるので、「これは自分で稼がないといかんな」と感じたのがきっかけです。実は、当時は体重が90キログラムもあったので、「賄いが出るバイト先」を重視して決めました(笑)。
杏地 そう見えないよね。
―蕎麦屋ではどれくらいバイトを?
脱走 大学1年生のころまで働いていました。ホールスタッフからバイトを始めて、最終的にはシフト管理や仕事の割り振りまでするようになっていたかな。店長にはラップの活動をしていることは伝えていて、それを理解してもらえていたのもありがたいところ。急きょイベントに出ることになっても、シフトを調整してくれるなど本当に優しかったです。
―杏地さんは高校時代のバイト経験は?
杏地 高校生ラップ選手権に出場したことで、ありがたいことにイベントに出してもらう機会が増え、ギャランティももらえるようになったので高校時代はバイトをしていませんでした。その分、家で友達とラップができたことなど、高校生ラップ選手権には助けられたと思います。
脱走 ウラヤマシイ(笑)。
杏地 俺は高校卒業後に音楽系の専門学校に進みましたが、現場で学べることのほうが多いと思って中退しました。その後、スタッフに音楽関係者や知り合いもいるバーでバイトを始めたんです。ホールスタッフとして飲み物や軽食を出すんですが、マニュアル以外のことを聞かれると恐怖で緊張しました。
―何だか意外です。
杏地 音があったらフリースタイルのようにしゃべれるんですけど、普通の会話は難しいな…と(苦笑)。

一人の作業だから曲のイメージが膨らむ!

―脱走さんは蕎麦屋の後にもバイトを?
脱走 知り合いからコールセンターのバイトを紹介してもらいました。僕は意外と才能があったみたいで、SVとしてバイトスタッフの取りまとめをするくらいまでステップアップしたんです(笑)。データの管理とか、クレーム対応とか、イレギュラーな案件の処理などは勉強になりました。他にも、ホテルの清掃スタッフやホテルマン、クラブスタッフも経験しました。
―バイトの経験が今につながっていることは?
杏地 バーのバイトでは音楽関係者とも数多く知り会えたので、「イベントに遊びに来ない?」の一言から仲を深め、次のイベントに呼んでもらうなど活動の幅がメチャクチャ広がりました。バーで働いていなかったら、自分が出ていなかったであろうライブもたくさんあったと思います。
脱走 クラブスタッフとして働いていると、やっぱりイベントオーガナイザーやスタッフと会う機会が多く、つながりが増えていったのは今につながっています。あと、ホテルの清掃は一人の作業がメインだったから、手を動かしながら曲作りのイメージを膨らませたり、今後の活動方針を考えたりできたのも良かったです。
杏地 ちょっと分かるな。バーには車で通っていて、バイトで疲れているにもかかわらず、意外と帰り道に歌詞が思い浮かんでくるんです。なので、バイト帰りの運転が好きだったりしました。
―最後に新譜「CARAVAN」のポイントを!
杏地 俺たちはヒップホップの中だけで売れたいワケではなく、オーバーグラウンドで戦うのが目標。なので、ヒップホップを聞いたことがない人でも、すっと耳に入っていく楽曲が多いと思います。
脱走 いろんなジャンルを取り入れた聴きやすいアルバムですし、僕らのことを知っている人にとっても魅力がより伝わると思います。ぜひ、聴いてみてください。

杏地さん、脱走さんの思い出バイト

杏地さん/バー
お客さんの中にはラップ好きも多く、声を掛けてもらったこともあります。ありがたいけれど、少し恥ずかしさも…(笑)。
脱走さん/コールセンター
学生から70代の方まで多くのスタッフとかかわりながら仕事を進めていくのが良い経験になりました。

プロフィール

A-COMPANY
札幌市にて活動する脱走、JUMP、杏地、葉、henrik、S4K.clearの6人によって結成されたCrew。各個人、別々のstyleが合わさり作り出される楽曲は、それぞれの個性が融合しており、多方面の魅力を持つ。2025年に1stアルバム【CARAVAN】を配信し、全11曲さまざまなジャンルによって構成されたアルバムは6人の色と共にCrewによって生み出された力を発揮している。
オフィシャルサイト:https://linkco.re/h0eD2sz7

インフォメーション

●最新リリース情報
FIRST ALBUM
「CARAVAN」

同行という意味も込められた「A-COMPANY」によるフルアルバム。ジャンルにとらわれずさまざまな楽曲を織り交ぜたこのアルバムは、スキルフルと共にキャッチーなフレーズにより共感や感激を誘う全11曲を収録。

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