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バイトがあって今がある 思い出野郎Aチーム

2025年7月21日 公開

バイトは失敗も含めて楽しく生きる財産になるぜ!

写真左から宮本直明(キーボード)、山入端祥太(トロンボーン)、高橋一(トランペット、ボーカル)、岡島良樹(ドラム)、斎藤録音(ギター)、増田薫(サックス)
ユーモアあふれるパフォーマンスとノリの良いグルーヴを響かせるソウルバンド「思い出野郎Aチーム」。札幌芸術の森を舞台に行われた「OTO TO TABI presents しゃけ音楽会2025」でのステージを終え楽屋でくつろぐメンバー6人に、バイト経験を直撃インタビュー!

美大出身のメンバーが多彩な才能(?)を発揮!

高橋さん

―早速ですが、皆さんのバイト経験は?
高橋(敬称略、以下同) 僕は大学時代、平日の夜だけジャズバーでバーテンのバイトをしてました。平日の早い時間は全然お客さんがいなくて、ヴィンテージの超いいスピーカーとオリジナル盤のジャズレコードがたくさんそろってたので、延々と聴いてましたね。
山入端 僕は大学に長く通った後に中退してるんですけど、その時期に4年ぐらい全国チェーンのうどん屋さんでバイトしてました。就職をするまでの〝つなぎ〟の予定だったのが、どんどん技術が向上しちゃって「うどんマイスター」として認められちゃった。
高橋 ヤマさんはその時期にバンドも一時離脱してたんですけど、久々に再会したら「うどんマイスター」になってて笑った。
山入端 お陰で演奏にもコシが出た。
一同 うまい(笑)。

増田さん

岡島 僕は美大に入る前、自分が通ってた美術予備校で「モチーフ係」って呼ばれるバイトをしてました。高橋君と一緒に白い壁を更に白く塗るっていう不思議な作業も経験しました。「俺たち何をやってるんだ…?」ってね(笑)。
宮本 僕は初バイトが16歳の時、実家の近所にあったイタリアンのお店。初日にライスコロッケを運んでたら、コロッと転がって落としちゃった思い出があります。
増田 僕は大学を出た後デザイン事務所で働いていて、辞めてから今までフリーでデザインやマンガの仕事をしてるんですけど、ある程度安定するまでは子ども向けの絵画教室でバイトしてました。今描いてるマンガの連載が忙しくなる前までの5年くらいだったかな。子どもにも分かるように言語化して教える経験は自分がマンガを描いたりデザインする上でもすごくためになったと思います。
斎藤 僕は高校行ってなくて、大学には高卒認定試験を受けて入ったんです。社会からドロップアウトしてて「これからどうしよう」って時期にバイトに応募したら15個くらい連続で落ちて…。ようやく受かったのが実家近くにあったタイ料理屋さん。店主のマックさんに「バイト落ちまくってるんです」って話したら働かせてくれました。生涯の恩人です。

グルーヴのルーツは餃子の皮を数えるバイト

岡島さん

―皆さん面白い経験されてますね
高橋 実はここまでの話が前段で…僕らは大学時代に結成してるんですけど、バンドを始めるぐらいのタイミングで山入端君以外は全員「餃子の皮を数えるバイト」をしてました。
山入端 僕はずっとうどん作ってたからね。
―どんなバイトですか(笑)
高橋 大学近くに餃子とか春巻きとかあらゆる「皮」が冷凍されてる倉庫があって、そこで各スーパーに送るために仕分けるんですよ。2人1組になって、一人が「○○スーパーに、餅子の皮何個、春巻き何個」とリストを読み上げて、もう一人がバットに入れるみたいな。あれ、岡島君の紹介だったっけ?
岡島 僕は友達から紹介を受けて「時給が高いぞ」って広めたら、みんな次々入っちゃった。ちなみに同じ大学出身で、今も仲良しの『EMC(エンジョイ・ミュージック・クラブ)』っていうHIPHOPグループがいるんですけど、そのメンバーも一緒でした。

山入端さん

―じゃあ、本当にみんなバイトもバンドも大学も一緒だったんですね
高橋 餃子の皮を効率良く、正確に数えるには息の合ったコミュニケーションが大事。それによって独自のグルーヴが生まれたのかも(笑)。まあ、数が合わなくてモメることもあったけど。
山入端 そこも今スタジオと同じことが起きてる。
一同 ダメじゃん(笑)。
高橋 あと、ライブの日に全員休むからシフトが偏りがちになる(笑)。逆に練習の後は誰かしらバイト入ってることが多いから皮数えながら新曲の構想とかライブの課題点を話したりもしてましたね。

絶対ムダにならないからたくさんの経験を!

斎藤さん

―バイトの価値って何ですか?
斎藤 僕がまさにそうでしたけど、社会に出る最初のステップになるのがバイトじゃないかな。
岡島 僕らみんな同じ美大に通ってたので、おのずとフィーリングが似てきちゃうんですよ。だけどバイトで色んな人と接することでグッと世界が広がったと思う。
増田 ウチは僕も含めて、メンバーそれぞれ音楽とは別に色んな活動をしてるんですけど、音楽でもマンガでもデザインの世界でも大事な「受け手のことを考える」っていう感覚が養われたのがバイトだと思います。
高橋 そういう意味だと、自分も歌詞も書く上で大切な、幅広い目線っていうのも得られたかな。
山入端 学校以外で自信をつけられるのもいいですよね。自分は大学中退してバンドも一度抜けて落ち込んでる時期でしたけど「うどん作れるからなんとかなるか!」って前向きになれた。

宮本さん

―最後に読者へメッセージを!
高橋 8月6日に新作のEPをリリースします。バイトなどを経てついにおじさんになった我々の状況がそのまま歌になってます。若者の皆さん、これを聞いて反面教師にするもよし、「なるほど」と思うもよし。
マネージャー ちなみに一曲目のタイトルが…?
高橋 「人生は失敗だった」です。
山入端 ダメじゃねーか(笑)。
高橋 まあ学生時代はバイトで失敗も多かったり、うまくいかないことも多いと思う。けど、そうやって色んな経験を経たからこそ、今は楽しく生きてるぞ!って伝えたいです。
斎藤 全部がムダじゃないよね。
宮本 そう、いちいち落ち込まなくてもいいと思う。ちゃんと自分にフィットする所が見つかるから。
岡島 お、急にみんなちゃんとしたこと言い出した(笑)。
高橋 バイト経験は絶対にムダにならないし、お金にもなるし。せっかくなら色々挑戦してみたらいいよ!

思い出野郎Aチームの思い出バイト

山入端さん/うどん店
天ぷらと釜のマイスター資格も持ってます。デザインの仕事をしたかったので、意を決して辞めました。
高橋さん/ジャズバー
トランペットの練習もしましたし、バンド結成後は演奏をしたことも。あれはサイコーのバイトだったなあ。
宮本さん/イタリアンレストラン
「キリギリス」って名前のお店です。ライスコロッケを落とした瞬間から名前が呼び捨てになりました。
斎藤さん/タイ料理屋
店主のマックさんがいなければ今の自分はなかった。すぐ他のお店に移ったので、半年ぐらいでしたけど。
増田さん/美術教室
小さな子が多くて、下は3歳ぐらいのちびっ子だったので、トイレやケンカの仲裁も大変でした(笑)。
岡島さん/荷下ろし
屈強なベテランのおじいさんに「お前はリズム感がいいな!」と褒められました。ミュージシャン的にうれしい。

プロフィール

思い出野郎Aチーム
2009年の夏、多摩美術大学にて結成されたソウルバンド。2017年にリリースの「ダンスに間に合う」は、小泉今日子と中井貴一のデュエットソングとしてカバーされ、2025年4月期のフジテレビ系ドラマ「続・続・最後から二番目の恋」エンディングテーマとして起用。サポートミュージシャンと手話通訳をメンバーに加えた編成でも活動中。
オフィシャルサイト:https://oyat.jp/

インフォメーション

●最新リリース情報
「エンドロールの後に」

8/6(水)リリース

■生産限定CD・Digital
DQC-9058/2,000円(税抜)
Label:KAKUBARHYTHM

さまざまな人生を歩んでいるメンバーたちが、今の自分たちのテーマソングになるような楽曲を集めた新作EP。お笑い芸人ハナコの単独公演に書き下ろした「エンドロールの後に」、まさかの角度からの人生讃歌「人生は失敗だった」、世界で終わることのない虐殺や人権問題に向き合う「BGM」など5曲他、完全生産限定CDには配信だけでリリースされていた「はじめての感情」も収録。

バイトがあって今がある

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