焼き肉店のホール・キッチンでのバイトデビュー【焼肉 徳寿】

今回お邪魔したのは、焼肉徳寿 光星店さん。席数はおよそ100席、小上がり個室やVIPルームもあり、さまざまなシーンで利用しやすいお店。スタッフは社員・パートアルバイト合わせて約50人が活躍しています。

制服に着替えました。腕時計は外し、顔にかかる髪はピンで留め、長い髪の場合は後ろでスッキリとまとめましょう。

来店されたお客様に対する一連の接客の流れを「新規出し」と呼んでいます。まずはおしぼりを出すところからやってみます。こちらではポイントカードのご案内も同時に行っています。

「失礼致します。本日はご来店いただきましてありがとうございます。」おじきをしながらお客様へごあいさつ。おしぼりは袋の端の余った部分を折りたたみ、見た目も美しい状態でお出しします。

オーダーはお客様の目線よりも低い姿勢にかがんで取ります。お肉の種類によっては、塩・タレなど味付けも確認が必要なので忘れずに。最後にオーダー内容の復唱も必ず行います。

オーダーを取る時に使うのがハンディと呼ばれる道具。どこに何のボタンがあるのか覚えてスムーズに操作できるようになるには、早い人でも3日ほどかかるとか。最初は手書きのメモでオーダーを取って、後からハンディに入力するという方法で少しずつ慣れていきます。

オーダーが終わったら焼肉ロースターの点火を行い、アミをあたためます。席数に合わせて事前に用意されていた食器は、ご来店の人数に合わせ、余った分は下げてしまいます。

オーダーを取り終わったらロースターに引く牛脂とトング、タレのセットを運びます。「○○でございます」と説明しながらテーブルにお出ししましょう。「○○になります」は誤った敬語なのでNGですよ。

ここで新規出しが終わって、次は注文のお料理を出す段階。キッチンから「お願いします」の声が掛かったら取りにいきます。料理を持つ時は指がお皿の中に入りすぎないよう注意して。

使用済みのアミは網つかみを使って取り替えます。片方の手には新しいアミ、そしてもう片方の手で、使用済みのアミを持ち上げます。

バッシングと呼ばれるテーブルの片付けでは、アルカリ水を吹きかけてテーブルを拭き、さらに乾いたふきんでもう一度拭くという作業をします。その後は次のお客様のために箸やお皿をセッティング。

常にホールに目を配り、お食事が終わったお客様にはお茶を出したり、空いたお皿を下げたりします。殺菌済みの箸を箸袋に入れるのもホールスタッフの役目です。

衛生管理はとても大切なこと。しっかりと手洗いを行うのはもちろん、調理の時にはゴム手袋をはめます。

入社するとまず、レシピとお肉の部位の説明を受けます。見た目では違いがわかりにくいお肉もあるため、収納されている場所には名前もしっかり書かれています。

黒いお皿には塩味のお肉、白いお皿にはタレ味や味噌味のお肉を盛り付けるというように、使うお皿にも決まりがあります。見映えが良いだけでなく、使い分けることで取り違えなどのミスも少なくなります。

牛タンの盛り付け。一人前の分量を量ったら、お皿のフチの丸いラインとお肉が平行になるように反時計回りに重ねていきます。重ね方は、右利きの人がお肉を取りやすいように工夫されているんですよ。

頭に入るまではキッチン内に貼り出されたレシピ表を見て作れるから安心。ファイルになった物もあって、熱心なスタッフは休憩中に眺めて覚えています。

サラダを作ります。レシピに書かれた野菜や調味料をボウルに入れて、手で混ぜ合わせます。レタスなどが潰れてしまわないように、優しく混ぜましょう。

味の濃さは大丈夫か、味付けは全体にまんべんなくされているかを確認するため、提供する前に必ず味見します。

こちらは洗い場。自動洗浄機を使います。ただし、新人さんには早くキッチンの仕事を体験して覚えてもらいたいので、洗い場を担当してもらうことはほとんどありません。

キッチン内でのその日のポジションは衛生管理上、移動することはなく、サラダ担当、お肉担当など決まったところを受け持ちます。繰り返し同じメニューを調理できるので、レシピもより覚えやすいです。