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バイトがあって今がある SCOOBIE DO コヤマ シュウさん(vo.)

2015年4月27日 公開

世の中って広い、スゴイところだって思ったね。
なのにオレはなんて小ぃせーんだ、と。

SCOOBIE DO コヤマ シュウさん(vo.)
レコード会社に所属せず、自分たちで設立した会社で、バンド運営のすべてを取り仕切るクールな4人組、SCOOBIE DO。ROCKとFUNKの最高沸点「Funk-a-lismo!」をテーマに、結成20周年を迎えたこのバンドのフロントマンを務めるコヤマシュウさん(Vo.)に話を聞いた。

「歯車」になりたくない
そんな思いを貫いた日々

ライブ中のパワフルなパフォーマンスや畳みかけるようなトークがちょっと意外に思えるほど、インタビューの席では一つひとつ丁寧に言葉を選び、ゆっくりした語り口のコヤマシュウさん。バンド結成から今年で20年、独立から9年を迎える。
「あっという間で、特に大変と思うこともなかったかな。2006年にメジャー契約が終了して、それでもバンドをやめたくなくて。ここで新しい事務所に入れてもらったとしても自分たちのやりたいことが出来なくなるという勘みたいなものがあって…。4人でやっていこうって決めたんですよ。あれから9年、やりたかったことが出来てるって思います」と、これまでの歩みを語る。
バンドメンバーのマツキタイジロウさんとは幼稚園時代からの幼なじみで「今にして思えば〝中二病〟みたいなもんなんだけど、普通に就職して社会の歯車にはなりたくないって、夕焼けの公園で語り合った仲(笑)」だ。高校生のころから2人で音楽についてよく話すようになり「レコードやCDが欲しいんだけど、田舎町に住んでいたから、なかなか手に入らなくてね。アルバイトをして、月に1回貯めたお金を握りしめて東京に行って、レコード屋を駆け回るんです。どうしても欲しいのだけ2、3枚買って、帰ると特にいい曲を集めてカセットテープに編集して、マツキくんと交換してた。『この曲のここを聞け!』なんて、セルフライナーまでつけて」と楽しそうに思い出を話す。初バイトは宅急便の配達や引っ越しの手伝いで「正直、働きたくないと思ったんですけどね。レコードが欲しくてたまらないから淡々とこなした感じ(笑)」とのことだ。

アルバイトで知った
さまざまな価値観

大学ではマツキさんと共にバンドを結成して、本格的に音楽活動を開始。また、本が大好きだったことから書店でのアルバイトもスタートした。そこでは、自分では全く問題だと思っていなかった服装について厳しい注意を受けて面食らった思い出もあり「本屋で赤いタートルネックはありえないと、それがまた随分とヒステリックな口調で…(笑)。世の中にはいろんな価値観があるんだって思いましたね」と、苦笑いしながら振り返る。さらに、このころにはメンバーのマツキさん・MOBYさんと一緒に働いた、温泉地での少々変わったアルバイト体験もあるそうだ。
「主に会社の慰労会などの余興をやるんです。その温泉地って、金を賭けない模擬カジノみたいなのがあって、そのディーラーとかね。自分らも1泊してゆっくり温泉に浸かれて、まあ楽しかった。こんな仕事があるんだって、ほんとビックリだけど」

真面目に頑張り続ければ
いつか夢はかなうもの

大学を卒業したコヤマさんはメジャーデビューを目指しながらも、派遣の仕事で生活をつないだ。広告代理店のメール仕分けの仕事では、広い部屋にたった一人で働き、友達も出来なかったのがつらかったと言うが「たまに話す総務部の社員さんがいい人たちで。入社前にバンドをやってることや平日のライブもあることを伝えたら、『そうか、メジャーデビュー出来るように頑張れよ』ってすごく応援してくれた。デビューが決まった時も本当に喜んでくれて、テレビに出た時もちゃんと見て、早く『HEY! HEY!HEY!』に出てハマちゃんに叩かれて来い、だなんてメールをくれて(笑)」。会社にはクリエーターとして活躍する人や、将来デザイナーになることを目指しながら営業部員を務める人など、さまざまな人がいて、音楽を教えてもらったり自主制作の映画を見に来るよう誘われた思い出も。
「世の中ってすごいなぁと思いましたね。広い、すごい、いろんな人がいる。オレはなんて小ぃせーんだって頭抱えましたから」
長く勤めるうちに備品管理なども任されるようになったそうで「社名入り封筒や社員さんの名刺の発注もやらせてもらったんですよ。3社位から合い見積もりを取って、業者さんに『こういう結果だから、もうちょっと泣いてもらって…』なんて交渉をするの。この時の体験が独立後にどれだけ役に立ってくれたことか。あの時と同じやり方で、グッズのデザインの発注をしたり販売先を決めたりね」と振り返る。コヤマさん、マツキさん、MOBYさんは共に大学卒業後の社会経験を持ち「会社というもののイメージや収支、経費といった概念など」をおぼろげながらもつかんでいたことが、独立して会社を運営するようになった時に大きな助けになってくれたと、コヤマさんは話してくれた。
「好きなことをやるには金がかかるってこと、そして、金を稼ぐのは大変だってこと。でも、真面目にやっていきさえすれば出来るんだって、バイトや派遣の仕事から教わったと思います。それから、若い人たちにはぜひ好きなことを見つけてほしい。好きなことさえ見つかれば楽しく生きていけると思うから。見つからないっていう人もずっとずっと探し続けてほしいな。探し続ければきっと見つかるはず」

★コヤマ シュウさんの思い出バイト★

書店
本が好きで始めたものの「真っ赤なタートルネックで行ったら、販売業でそれはない!」とメチャクチャ怒られた…。
引っ越し屋
レコードやCDを買いたくて始めた初バイト。高校時代の暑い夏でした。引っ越しの最中にマンホールに落ちそうになった思い出も…。
駐車場の誘導員
なぜかバイト中に先輩同士が殴り合いのケンカを始めてしまった強烈な思い出が!人生の中で人のケンカを止めた唯一の経験です。

<プロフィール>
SCOOBIE DO コヤマ シュウ(vo.)

幼なじみであるマツキタイジロウと共に、1995年にSCOOBIE DOを結成し、ボーカルを担当(マツキはギター担当でリーダー)。メンバーは他に、ナガイケジョー(B)、オカモト〝MOBY〟タクヤ(Dr)がいる。結成20周年を記念し、4月1日にオールタイムベスト盤『4×20』をリリースした他、10月4日(日)日比谷野外大音楽堂「ダンスホール野音」を開催予定。

<インフォメーション>

●最新リリース情報
20年分のオールタイムベストアルバム!
「4×20 〜20 YEARS ALL TIME BEST」

CD3枚組+DVD1枚 4,444円(税抜) CHAMP RECORDS

●ライブ情報
結成20周年記念ライヴ
「ダンスホール野音」

10月4日(日) 日比谷野外大音楽堂
時間/15:15 OPEN 16:00 START
チケット/FUNKY4チケット(一般指定)4,444円
お問い合わせ/SOGO TOKYO03-3405-9999

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2015 in EZO出演!
2015年8月14日、15日に石狩湾新港で開催されるオールナイト野外ロックフェスティバルに7年連続10回目の出演決定!
公式サイト/http://rsr.wess.co.jp

バイトがあって今がある

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バイト先の人たちがMVに出演してくれたほど、良い出会いばかりだった。