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バイトがあって今がある クレナズム 萌映さん

2022年8月29日 公開

もっと殻を破ってもいいのかなって、バイトが気付かせてくれた。

シューゲイザー(ロックのスタイルの一つ)を起点に、ジャンルにとらわれない楽曲を届け、音楽シーンで頭角を現しているバンド「クレナズム」。透明感のある歌声で聴く人の心を動かすボーカル・ギターの萌映さんに、アルバイト経験についてインタビューした。

コンビニバイトでメモが習慣に!

「自分の話し声も、歌声も好きじゃなかったんです」。インタビューは意外な一言から始まった。萌映さんは両親の影響から音楽自体は大好きだったが、自ら歌うことに関しては頑なに拒んでいたと振り返る。自分に自信がなかったとも。
「小中学生時代も、カラオケを楽しむことさえなかったんです。ただ、高校生のころ、友人の付き合いで半ば強引に連れて行かれた時、私の歌声を『いい声をしているし、奇麗だね』と褒めてくれたことがきっかけで、少しずつ歌うことに抵抗がなくなっていきました」
萌映さんは、音楽がますます好きになり、幅広いジャンルに興味の幅を広げていった。ほしいCDを買うための資金源となったのがバイト。高校2年生のころ、中学時代の友人に誘われて、コンビニで働き始めた。
「当時の私は美術やデザインを専門的に学んでいたので、書くという習慣がありませんでした。でも、コンビニはレジや接客、掃除、店内調理など業務量が多いので、とにかくメモをとるクセが付いたと思います。働くということは自分に責任が重くのしかかり、ミスは絶対に許されないと思い込んでいた節もあったので(笑)」
確かにインタビューを受ける側にもかかわらず、萌映さんの手元には小さなノートとペンが置かれていた。メモをとる習慣は今でも続いているようだ。
「コンビニには多種多様な人が訪れるのが面白かったです。スーパー並みに商品を買い込むおばあさん、学校帰りの学生さん、タバコだけを買っていく中年男性…さまざまな人生模様を垣間見られるところが印象的でした」

お店を走り回り、商品情報を共有!?

萌映さんは高校を卒業後、デザインを学べる大学に進学。キャンパスで音楽サークルに入ったことがきっかけで、現在の「クレナズム」のメンバーと出会うことになる。
「大学2年生のころ、近所の大手100円ショップでバイトを始めました。もともと、私自身が品数の多さと、100円とは思えないクオリティのアイデア商品が好きでお気に入りだったんです。実際、働いてからは新商品がいち早くチェックできるのが楽しみでした」
とはいえ、何万点という品数が苦労に変わることもあった。品出しの最中、お客様に商品の場所を尋ねられても、即答することができないことも少なくなかったと苦笑する。
「商品の在庫や大まかな場所はタブレットに記録されているのですが、最新版に更新されていなかったり、そもそも廃番になっていたりすることも。情報を知っているスタッフを求めて走り回り、解決できた時には皆で共有するなど助け合っていたのも良い思い出です」
萌映さんが入っていた音楽サークルは3年生で引退する決まり。当時はデザイン職に就こうと思っていたものの、自分には向いていないのではないかと葛藤していたそうだ。
「そのタイミングで『クレナズム』に誘われたんです。ただ、せっかくデザインを学んでいたので、勉強したことを生かしたくもあり…。ジャケットを私にデザインさせてくれるなら加入するという条件を付けました(笑)」
以来、萌映さんはバンド活動を軸とした暮らしにシフトすることに。大学卒業後も就職の道を選ばず、音楽で食べていくことを決めたため、100円ショップのバイトを続けた。

時にはバイトがバンド活動の息抜きに

「クレナズム」のメンバーの中で萌映さんは紅一点。当初は今と異なり、他の男性メンバーと多少の距離を感じたり、楽曲の制作で意見がぶつかり合ったり、バンド活動は楽しいことばかりではなかったと率直に語る。
「だけど、音楽とはまったく別の100円ショップという職場で働くことで息抜きになったり、私たちのことを応援してくれる同僚に励ましてもらったり、バイトがあって良かったと思うことも多かったですね」
バンド活動が軌道に乗るにつれ、萌映さんはツアーでバイトを長期間休むことも増えた。「バンドの制作が急に入った時も、代わりのスタッフが快くピンチヒッターになってくれるなど、今振り返ってみると、本当に周りに助けてもらっていました。そうそう、ライブに来てくれた同僚もいるんですよ」と満面の笑みを見せる。
「クレナズム」は、結成当初、エフェクターなどの機材を駆使したノイジーで歪んだギターサウンド「シューゲイザー」のスタイルを中心に楽曲を制作。メンバーも自分たちの音楽性を切り開くために必死だった。
「私もシューゲイザーのことで頭が一杯。悪く言えば凝り固まっていた部分もあったと思います。けれど、バイト先の有線放送からポップな楽曲やキャッチーなメロディが流れると、それに合わせて歌を口ずさむお客さんもチラホラ。そんな様子を見ているうちに、自分たちの殻を破ってもいいのかもしれないと気付かされたんです」
結局、萌映さんは100円ショップで5年も働いた。そんな彼女にバイトの魅力を尋ねたところ、こう締めてくれた。
「バイトの経験は絶対に損にはなりませんし、人生の中で必ず生きる場面が出てくるはず。力み過ぎず、頑張り過ぎず、考え過ぎず、気軽に飛び込んでみてほしいですね」

萌映さんの思い出バイト

コンビニ
レジや接客、清掃など、コンビニの業務は働く上で基礎的な仕事が詰まっているので、自分にとってプラスになりました。
100円ショップ
「クレナズム」を応援してくれる同僚も多いのですが、最初は恥ずかしくてバンド活動のことを秘密にしていました(笑)。

プロフィール

クレナズム
2018年、大学の同級生4人組で結成。同年『rest of the dusk』を皮切りに『In your fragrance』、『eyes on you』、そして2021年10月リリース『Touch of figure』とこれまで4枚のミニ・アルバムをリリース。シューゲイザー、ドリームポップ、インディー・ロックをはじめとするロック・シーンのみならずネットカルチャー、J-POPシーンまで、あらゆる音楽を貪欲に吸収し、バンドサウンドに固執することなく縦横無尽、臨機応変に深化、そして進化し続ける。
オフィシャルサイト:https://www.culenasm.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
「明日には振り向いてよ」

配信シングル

●ライブ情報
「冬のバリよか ワンマンツアー 2022」

11月下旬から12月下旬にかけて、福岡、広島、渋谷、名古屋、大阪でワンマンツアーを開催。
■チケット受付e+(イープラス)https://eplus.jp/cn2022/

バイトがあって今がある

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