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ピックアップ情報 将来の夢や進路にも影響が!ヤングケアラーが抱える問題と現状とは

2022年7月14日 公開

昨今は家庭の事情によって幼いきょうだいの世話や、要介護者のケアをする子どもたちが増えてきています。
その背景には価値観の多様化、女性の社会進出、晩婚による高齢出産の影響を含めたさまざまな要素が絡み合っているといえるでしょう。

現在の日本では17人中1人がヤングケアラーと呼ばれています。

本来なら大人が背負うはずの役割をサポートするのは、子どもにとって負担が大きく、成長を妨げることになります。
本記事ではヤングケアラーの現状とリスクを多くの人に知ってもらうため、子どもたちが抱えている問題について解説します。

ヤングケアラーの定義とは?

ここ最近メディアやニュースで話題に上がり、よく耳にする機会が増えたヤングケアラー。
ヤングケアラーとは介護が必要な家族の身体的ケアや、きょうだいの面倒を見ている18歳未満の若い世代を指します。
学校から帰宅すると食事や着替えといった身の回りのサポートから、ときには排泄の世話まですることも。
家族の介護に追われて満足に勉強時間もとれない。
友人との交友関係も築けずに、孤立してしまう子どもが大きな問題となっています。

ヤングケアラーの現状とリスク

ヤングケアラーがこれだけ問題視される根本には、晩婚化や高齢出産が影響しているといわれています。
まずはその現状を詳しく見ていきましょう。

17人に1人がヤングケアラーである
実際のところ日本にはヤングケアラーと呼ばれる、18歳未満の若者がどれだけいるか知っていますか?
文部科学省と厚生労働省が発表した統計を見ると、中学生の17人に1人がヤングケアラーであると分かりました。
つまり学校のクラスに1人は大人が担うはずの介護をサポートしている生徒がいるといえます。
これだけヤングケアラーが増えているのにもかかわらず、本人はもちろん周りの大人達も気が付いていないケースがほとんど。
そもそもまだまだヤングケアラーという言葉が世間に浸透していないのが原因でしょう。

晩婚化による高齢出産の影響
昨今は女性の社会進出が進んでいる影響で晩婚化が増えています。
まだまだ男性の方がビジネス面で有利とはいえ、女性が重要なポストに就くことも珍しくありません。
けれど結婚・出産により積み上げてきたキャリアプランが崩れてしまうため、結婚年齢が遅くなっているといえます。
すると親の高齢化が早く訪れるため病気や突発的なトラブルで、子どもが成人する前に要介護となる可能性がでてくるわけですね。
また、晩婚化によって子どもの進学費用や老後の資金不足で、働く親の代わりに幼いきょうだいの面倒を見る家庭も多いでしょう。

ダブルケアによる負担が増加する
晩婚化で高齢出産が増えれば子どもの成人前に、祖父母世代の要介が必要になることは十分考えられます。
子育てしながら祖父母の介護を同時に担う場合は、家族全員の協力が必要となるでしょう。
また、シングルマザーなど片方の親しかいない家庭では、必然的に子どもが祖父母の世話をサポートすることになります。
このように両親だけでなく親族も含めた複数のケアが同時進行することをダブルケアと呼びます。
核家族化が進んでいる現在は、ダブルケアによるヤングケアラーの負担増加のリスクもあります。
また、周囲がその状況に気づかないケースも多いので、子どもは目の前の現状を受け入れるしかありません。

ヤングケアラーが抱える問題

ヤングケアラーと呼ばれる子どもたちが抱える問題は、主に「学業」「友人関係」「将来性」です。

学習時間が取れず成績に影響する
家族に要介護の人がいると日々の手伝いが必要になるため、勉強時間を取るのが難しくなります。
また、痴ほう症など目を離せない家族がいると夜中に起きて世話する場面もでてきますね。
介護疲れと睡眠不足が重なれば授業も集中できず、勉強に身が入らないでしょう。
家族の介護状態によっては学校を休まなければいけないときもあります。
そうなると学校の勉強についていけなくなり、子どもの成績にも大きく影響します。

友達との交流関係を持てない
介護と家事の負担によって友人と交流関係をもつのが難しくなります。
部活動はもちろんのこと、放課後一緒に過ごして遊ぶ時間がなくなります。
さらに休みの日まで介護や身の回りのサポートをしている子どもたちも珍しくありません。
そのため友人と上手くコミュニケーションが取れなくて、輪に入れないと悩む子も多いのです。
学校に行っても話し相手や気を許せる友人がいないと、不登校に発展する可能性もあります。

進路や将来の夢に影響する
親が要介護になると働けないので、当然ながら世帯収入も下がります。
経済状況が厳しいと子どもを塾に通わせたり家庭教師をつけたりできないため、こうした学習環境により希望する進路を諦めるケースも少なくありません。
高校を卒業して進学する予定だったはずが、すぐ働きにでなければいけない子もいるでしょう。
学校や勉強よりも介護を優先することで、将来への夢や希望を奪う結果となるのです。

ヤングケアラーに悩んだら札幌市の窓口に相談

この記事を読んで「自分はヤングケアラーに当てはまるかもしれない」と思ったら、決して1人で抱え込まないでください。
札幌市では家族や学校生活のことで悩んでいる子ども向けの相談窓口が用意されています。
子どもに関わることでしたら大人も相談可能なので、困っていることがあれば問い合わせてみてください。

相談方法は「電話」「メール」「LINE」の中から自由に選択できます。

子ども専用フリーダイヤル:0120-66-3783
大人用:011-211-3783
メール:assist@city.sapporo.jp
LINE:「子どもアシストセンター」を検索してお友達登録してください

まとめ

現在は17人に1人の子どもがヤングケアラーといわれるほど、大人に代わって介護や家事のサポートをしています。
女性の社会進出による晩婚化などの影響で、今後ますます増える可能性があるでしょう。
これだけ大きな社会問題にもかかわらず当事者の子どもだけでなく、周りの大人も深刻な事態に気がついていない現状です。
本記事を読んで少しでも思い当たる節があるなら、迷わず札幌市の「子どものための相談窓口」に連絡してください。
誰かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になるはずです。

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