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バイトがあって今がある ベリーグッドマン Roverさん

2021年11月15日 公開

給料をソッコーで使い切っちゃう経験は、
若いうちにしとこう。

ベリーグッドマン Roverさん
「パワーソング」と称される前向きな応援歌を数多く生み出している3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」。メンバーのRoverさんがバイト経験を軸に、若い世代へのメッセージを送ってくれた。

バイトをするため、しゃぶしゃぶ店に突撃!

Roverさんは大阪出身。姉の影響で音楽を聴くようになり、小学2年生のころに初めて自分のお小遣いでサザンオールスターズのCDを購入したと懐かしそうに振り返る。
「小学3年生の時に宇多田ヒカルさんの『First Love』に出会い、以来、洋楽やR&Bにも興味が広がったかな」
もともと人前で音楽を披露しようとは思ったことがなかったが、小学5年生でビートルズの「Let It Be」を耳にして衝撃が走った。自分もこの楽曲を演奏してみたいという気持ちが湧き上がり、姉の通うピアノ教室の先生に教えを請いに行ったという。
「失礼な話なんですが、『Let It Be』だけ弾けるようになれれば良いというお願いの仕方でした(笑)。ただ、一生懸命練習したおかげか、1カ月くらいでかなり上達したので、学校の先生にお願いしてクラスで披露する機会をもらったんです。当時、ソフトボールばっかりやっていた僕が、急にピアノを弾き始めたことで、周りはシーンとなっちゃって。でも、音楽ってスゴイ力があるんだ、これを多くの人に届けたいという感情を初めて抱きました」
その後、Roverさんはトランペットを吹くようになり、中学から高校までは吹奏楽部に所属。とはいえ、高校は名門校だったため、練習がハードだったと苦笑する。
「顧問の先生に自分で音楽を作って生きるって啖呵を切ったら、できるわけがない…と。その言葉に反抗心を抱き、部活も学校も辞めて通信制の高校に入り直しました」
Roverさんは音楽で生きていこうと決めていたものの、生活のためにはバイトをしなければならなかった。初めて経験したのは近所のしゃぶしゃぶ店。たまたま見つけたお店に「バイトしたいです。社員になるつもりで働きます」と押しかけたところ、採用されたという。

社会の厳しさを知った年下の「キック」!?

Roverさんはしゃぶしゃぶ店でバイトを始め、1年後には有言実行とばかりに正社員に昇格。特にスライサーで肉を切るスピードが「神レベル」まで上達したと冗談めかして笑う。
「ただ、本当は音楽で食っていきたいのに…という感情は日に日に募るばかり。自分で録音した曲を聴きながら職場に行くものの、胸中はもっと作りたい、もっとクオリティを磨きたいという思いでいっぱいでしたね」
しゃぶしゃぶ店で働いていた時、女性の先輩が結婚することになった。Roverさんの音楽活動を知っている彼女から「2次会で歌ってほしい」とリクエストがあったそうだ。
「3分くらいのオリジナル曲を作りました。が、マイクなしの生歌で披露するというとんでもなく緊張感のあるステージ。でも、先輩はもちろん、参加者も涙を流してくれたんですね。その様子を目の当たりにしたことで、わずかな望みかもしれないけれど、自分も人の心を動かすプロの歌い手になれるかもしれないって感じました」
Roverさんはしゃぶしゃぶ店で2年ほど働き、その後は派遣の仕事を始めた。といっても、派遣スタッフのタイムカードを集めて出勤時間を計算したり、出勤簿を作ったりする内勤だったそうだ。
「ただ、急な欠勤者の代わりに各現場で仕事をすることもありました。ある時、引っ越し作業の穴埋めをすることになり、僕よりもずっと年下の子に『流れが悪い』ってケツを蹴られたり(笑)。社員やバイトといった雇用形態も、年齢も、仕事にはまったく関係ないという社会の厳しさを思い知ったかな」

コロナ禍は自分を成長させる時間に

Roverさんは、他にもジャズカフェや居酒屋でもバイトを経験した。
「ジャズカフェは、実は中学のころトランペットを習いに行っていた師匠のお店。プロのジャズセッションに触れられるのはメリットだったけれど、いつ休憩しても良いとか、コーヒーも飲み放題とか、メチャクチャ良いような、そうでもないような労働条件でした…まあ、時給は安かったんですけどね(笑)。今でもたまに顔を出しています」
そうして稼いだ給料はチケットのノルマやスタジオ代、音楽仲間との交遊費にあっという間に消えたという。
「でも、若いうちに1カ月の給料が2週間でなくなるような経験ができて良かったです。早くから苦しい思いをすることで、好きなことを仕事にしたいというモチベーションが高まりましたし、給与の重みにも気付けましたからね」
ここ最近はコロナ禍の中で楽曲制作以外にも、運転免許の取得や後輩のプロデュースなど、新しいことに積極的に挑戦しているのだとか。「会食やライブがゼロになってしまった分、自己を成長させようと気持ちを切り替えました。ともすれば無気力に陥りがちな時代ですが、自分の幸せのために、誰かを幸せにするために、時間を使うのは大切なことです」と前向きな言葉を口にします。
「そんな激動の時代に作り出したアルバム『必ず何かの天才』を引っさげて、超久しぶりに札幌でライブを開きます。北海道は、とにかく応援してくれるバイブスがヒシヒシと伝わってくるオーディエンスばかり。空港を降りた瞬間から、ライブをしながら札幌に移動したいくらい会えることを楽しみにしています(笑)!」

Roverさんの思い出バイト

しゃぶしゃぶ店
肉を切るスライサーの扱い方が異様に上達しました。スライスの厚さや重さはノールックでも完璧!
ジャズカフェ
中学2年生のころに「プロのトランペッターがいると聞いたので教えてほしい」と突撃したお店です。
居酒屋
レゲエみたいなガラガラ声で「生いっちょ〜!」と絶叫するのがイヤで辞めちゃいました(笑)。

プロフィール

ベリーグッドマン
Rover(Vo./G./Tp.)、MOCA(Vo./MC)、HiDEX(Vo./TrackMaker/Pf./G./Perc.)の3人組ボーカルユニット。3声の美しすぎるハーモニーとラップ、秀逸なトラック、リリックが世代を超えた共感を呼んでいる。「パワーソング」と呼ばれる応援歌は、元広島カープ(現ミネソタ・ツインズ)の前田健太投手や今年惜しまれつつも引退した阪神の岩田稔投手をはじめ、多くのプロ野球選手の登場曲にも使われている。
オフィシャルサイト:https://berrygoodman.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
「必ず何かの天才」

■初回限定版[CD+DVD] CRCP-40625 3,850円(税込)
■通常版[CD] CRCP-40626 2,800円(税込)

●ライブ情報
「"必ず何かの天才" TOUR 2021-2022」

11/23(火・祝)
札幌市教育文化会館 大ホール
■開場/17:00
■開演/18:00
■お問い合わせ/マウントアライブ
■TEL/011-623-5555(平日 11:00〜18:00)

バイトがあって今がある

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