心を音楽にのせて多くの人に届け、音楽と共に歩んでいきたい

作詞・作曲のほか、編曲・撮影・デザイン・映像編集まで手掛けるマルチクリエイターとしても活躍するシンガーソングライターのワタナベスタソシアルクラブさん。「何も無い状態から曲が完成されていく過程が楽しいんですよね」。出来上がった時の達成感とうれしさがすごくて、出来た曲を何回も聞きながらドライブするそう。そしてその曲をライブで披露するのは、曲作りとは全く違う楽しさがあるそうです。「リアクションだったり、笑顔や言葉が原動力となって、次の制作意欲になります。結果的にお仕事にさせていただいているのがすごくありがたいです」

ライブのMCでは「江別から来た人は？」と聞いて江別の話をよくします。江別以外のファンもたくさんいて、江別蔦屋書店や外輪船でライブをした時には市外から旅行感覚で足を運んでくれ「意外と江別って近い」と言われたのがうれしかったと言います。「江別は札幌まで近いのに自然が多くて、そのバランスがちょうどいいのが好き。散策していてもカメラで切り取るとめっちゃいいポイントが多いんですよね」。ベスタさんがSNSに上げた写真の場所に実際に行ってみて「楽しかった」と報告してくれるファンの方もいて「みんなが江別を好きになってくれてるのがうれしい」と地元で行うイベントには特別な思い入れがあります。

中学生のころ「高校生になった兄がバンドを組んで部屋でいきなりギターを弾き始めたんです。自分もやりたいと、家に父親が使っていたギターがあって弾いてみたんです」と音楽の道がスタートしました。高校に進学したベスタさんもバンドを始め、当時はギターとコーラス担当でハモるのが大好きだったと言います。高校卒業の時にボーカルが辞めるとなったため、今いるメンバーだけでやってみようとなり「コーラスだったんだから歌ってよ」と言われボーカルになりました。そして、せっかくならオリジナルを歌おうと楽曲を作り始めます。

飲食店をやりたいと大学は経営学部に進んだベスタさん。宇宙が好きで宇宙科学概論の授業も受けてみました。ある日、宇宙の話を聞いているうちにメロディが思いつき授業を抜け出し家に帰り曲作りをします。バンドメンバーに聞かせると、感動してもらい他には変えられない喜びを感じたのをきっかけに音楽の世界でやっていきたいと考え始めます。将来的に飲食店の夢もかなえて、音楽のある飲食店をベスタさんが江別でやってくれたら素敵と言うと、それはやりたいと思っていると答えてくれました。さて、宇宙の話題は更に広がります。その時に出来たのは鳥をテーマにしたWISHという曲で「雲の上に大きなパラダイスが」という歌詞があり同じワクワクを感じたと「気球で宇宙を目指す岩谷技研に曲を作って届けたい」と今の夢も教えてくれました。その夢もとってもすてきですね！

文・取材：三ツ井瑞江／写真：岩崎晃和