学びのフィールドは江別！学生のアクションが地域を面白くする【北海道情報大学安田光孝研究室】

江別市は4つの4年制大学、1つの短期大学があり、人口の約1割を学生が占める文教都市です。それぞれの大学が専門性の高い学部・学科を設置している中で、情報、デザイン、経営、医療の学部を有する北海道情報大学を訪問しました。以前、ブリックレディオの取材でお邪魔した安田研究室の安田光孝（やすだみつたか）先生とゲストインしてくれた現在4年生の佐野友哉（さのともや）君にチーム情報大として登場いただきました。安田研究室は、学内外から集めたプロジェクトをWebサイト構築やマーケティングなどで実現し社会人基礎力も学ぶゼミです。佐野君は安田ゼミ生ではありませんが、2年次にはwebサイト作成演習、webサイト作成プロジェクト、3年次にはデザインシンキングと安田先生の講義を受講していました。2年次はコロナの影響でオンラインでの講義となりましたが、安田先生は講義内容以外にも工夫を凝らし、ユニークな背景で学生の笑いを誘ったり、ネクタイを締めビシッと決めているのに下半身は部屋着のパンツというオンラインあるあるを披露するなどし、佐野君も「楽しい講義だった」と言います。画面の中だけでは、学生同士のつながりが取れないと危惧した安田先生はコメント欄を設け、授業の感想やもし困っていることがあれば何でもいいから書いてと呼び掛け、本人に承諾を得た上で次の講義で紹介するお便りコーナーのようなものを作りました。そこには、自分の趣味のことを書いてくる学生、なぞなぞを出題してくる学生などが現れ「安田先生だから、安心して言えた」と佐野君。楽しいコミュニケーションの場となったようです。

大学時代は、良い仲間を作って、自分の将来を考える時間にもしてほしいと考える安田先生。そのためにゼミではなるべく学生を地域に出し実践させ、経験し学んだことを持ち帰りゼミでみんなと共有する。江別にはそうした学生の活動を歓迎し受け入れる雰囲気があるそうです。佐野君が活動するEBETSUtoも市内のNPO法人を中心に4つの大学の有志たちが自分たちのやってみたいことを、江別の人たちと実現していくプロジェクトです。路線バスで巡る江別バスツアー、ネットラジオ、夕方のラジオ体操などを行ってきました。「学生だけだとできないことも、一緒に動いてくれる大人がいて実現できる」と佐野君。大学に入学し新しい環境となって仲間ができたから、行動できるようになりました。今後も卒業するまでに4大学が集う場やきっかけ作りをしていきたいと言います。

安田先生もゼミ主体でやってきたことの枠を広げ、学科を超えてどの専門の学生も参加できるようなアントレプレナーシップセンターの実現を目指しています。「ITやクリエイティブな会社が江別で何社もできるのが夢です」。大学や学生たちの活動が江別をもっと面白く、活発にしていきそうですね！

文・取材：三ツ井瑞江／写真：岩崎晃和