「野外空間演劇ドドド2024 supported by アルキタ」開催レポート

2024年9月23日公開

「野外空間演劇ドドド2024 supported by アルキタ」が8月31日（土）札幌市南区のキャンプ場、紅櫻アウトドアガーデン（紅櫻公園内）で開かれました。
「ドドド」は札幌の演劇人たちによって2022年から開催されている野外イベント。幻想的な夜の森を舞台に演劇や音楽、アートに親しみ、非日常を楽しもうという実験的な企画です。
メインとなる野外劇「ソラシル」は、日の沈み始める18時半に開幕。昨年、一昨年から引き続き「銀河鉄道の音楽隊」たちを主人公に据えた物語が展開されていきます。

見どころは野外のロケーションを生かした演出の数々。今回は登場人物がバイクで登場したり、巨大な人形が縦横無尽に駆け回ったり、シャボン玉を飛ばしたり、火や水を使ったり、観客に問いかけをしたり…と、劇場では不可能な大胆なしかけが盛りだくさん。
さらに、普段はそれぞれ異なる劇団で活躍する役者たちがダイナミックな演技を披露。「音楽」がキーである物語に合わせ、歌や楽器の演奏、舞踊なども展開し、観客の笑い声や驚く声が夜の森に響きわたりました。

閉幕後は役者とスタッフ、観客が焚き火を囲んで「日曜日よりの使者」を合唱。参加者たちはドリンクや楽器を片手に、一夜限りの非日常を楽しむ様子が見られました。

総合プロデューサーで、主演を務めた桐原直幸さん（二度寝で死にたいズ／劇団fireworks）は「3回目の開催で勝手が分かってきたこともあり、今年も面白い演出ができたと自負しています」と満足げな表情。

ちなみに桐原さんご自身も会社員であり、メンバーも日ごろ会社勤めをしながら普段は別々の劇団で活動する演劇人がほとんど。それだけに、今回の企画もごく短い期間で劇や演出を完成させなければならなかったとか。また今年は開催前日の大雨の影響で、会場が水たまりやぬかるみだらけになるというアクシデントも発生したそうです。
「朝から皆で水抜きをして、どうにか開催できました（笑）。この通り困難続きではありますが、毎年夏の終わりの一大イベントとして、演劇に馴染みのない人もたくさん足を運んでもらえるイベントに成長させていけたらいいなと思っています。来年もどうか、お楽しみに！」

アルキタでは札幌の演劇文化活性化のために、イベントフライヤー印刷やチケットプレゼント企画などを通して、当イベントのサポートをしています。札幌の新たな演劇文化の動向に今後もぜひご注目ください。

「ソラシル」

音楽になるため旅をする“銀河鉄道の音楽隊”は、千年に一度開催される「大地の音楽祭」を訪れる。あふれる音楽に耳を傾ける彼らだったが、ちょっとの考えの違いでバラバラになってしまった。このままじゃ音楽になってくれない。音楽なんだけど、なにか足りない。なにか足りない。本当の音楽を取り戻すため、銀河鉄道の音楽隊が動き出す。

出演：桐原直幸（二度寝で死にたいズ／劇団fireworks）、井上嵩之（→GyozaNoKai→）、服部一姫、山木眞綾、三島祐樹、後藤カツキ（トランク機械シアター）、坪川拓史
作・演出：米沢春花（劇団fireworks）
音楽：山崎耕佑（劇団fireworks）
照明：山本雄飛（劇団・木製ボイジャー14号）
人形製作・操演：後藤カツキ

「野外空間演劇ドドド2024 supprted by アルキタ」

日時：8月31日（土）17：00〜22：00／テントサイト 11：00〜翌9：30
会場：紅櫻アウトドアガーデン（北海道札幌市南区澄川389－6紅櫻公園内）
主催：二度寝で死にたいズ
協賛：アルキタ

ピックアップ情報

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