「こんにちは」。飛び切りの笑顔とともに取材場所に現れた上原りささん。「パント!」のおねえさんの頃と変わらぬ笑顔で、タレントに転身した今も仕事を心から楽しんでいることが伝わってくる。
彼女は三姉妹の長女。お母さんが宝塚歌劇団の熱烈なファンだった影響もあり、「私たち姉妹は3人とも幼少期からバレエやピアノを習っていました。ただ、ずっと続けたのは私だけです」と笑う。
意外なことに、上原さんはもともと人前に出るのが苦手だったとか。けれど、高校でチアリーディング部に入部したことで、控えめな人柄が少しずつ変わっていったという。
「チアリーディングはスタンツ(組み体操のようなパフォーマンス)を組んだり、人を宙に飛ばしたり、激しい演技が見どころの一つ。文化祭の発表会でパフォーマンスを披露した時、友人から『すごく楽しかった』と声をかけてもらったんです。以来、人に楽しいと思ってもらえるような仕事に就きたいと意識するようになりました」
上原さんはお母さんのすすめから宝塚音楽学校を受験したものの、残念ながら縁がなかったとか。それならばと、舞台やミュージカルを学べる大学も探し、洗足学園音楽大学音楽学部ミュージカルコースに進学した。ところで一体どんな学びを?
「ダンスや歌唱、演技の基礎…例えば呼吸方法などをイチから学ぶコースです。ニューヨークのブロードウェイミュージカルに出演した経験を持つ先生が講義をしてくれることもありました。学内オーディションといった発表の場も多かったです」