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バイトがあって今がある シンガーソングライター iriさん

2019年4月1日 公開

バイトはきっと、
「いつか」のチャンスに生きるはず。

シンガーソングライター iriさん
デビューからわずか2年のキャリアながら、クラブシーンで確実にその存在を示し、次世代アーティストとして注目のiri(イリ)さん。人の心に寄り添うような歌声の源には、彼女が積み重ねてきたアルバイトの経験があった。

音楽との出会いから、働くことにも目的が。

浮遊感のあるスタイリッシュなトラックに、みずみずしい透明感と落ち着きを併せ持った歌声。そして、聞く人の心をほどいてくれる、優しさに満ちたリリック。シンガーソングライターのiriさんが響かせる独特の世界観は、音楽業界はもちろん、多方面のクリエイターから熱い注目を集めている。
iriさんは幼いころから歌が好きで、小中学生のころには海外の音楽番組を見るようになった。とりわけ衝撃を受けたのがアリシア・キーズのミュージックビデオ。その理由をこう語った。
「純粋にカッコイイと思ったし、深い感動も受けて…。音楽ってこんなにも人を勇気付けたり、力付けたりできるものなんだって感じて、強いあこがれを持ちました」
これまでのアルバイト経験を尋ねると「結構いろいろなバイトをしました。最初は高校生のころに始めたアイスクリームショップの販売員です」と振り返る。勤めていたお店には、ケーキ屋も併設されていたため、覚えることの多さに最初はかなり苦労したそう。
「そのころは、ちょっとお小遣い稼ぎができればいいな、とそんな気持ちで始めたんですよね」
ただし、音楽のことを知るにつれ、愛情が深まるにつれ、バイトで働くことの目的は変わっていった。次に働いたハワイアンカフェのバイト代は、ボイストレーニングなどのレッスン代につぎ込み、自らのスキルアップに生かしたという。
「私が働いていたハワイアンカフェでは普段海外のラジオがかかっていて、さまざまな音楽に触れられましたし、ライブができる環境もあって音楽的刺激を受けましたね」

人生初のライブは、バイト先のジャズクラブ!

歌うことや音楽を自分で発信することの楽しさを知り、ギターを持ったのも高校生のころ。
「自分で曲を作るってこともしてみたくて」
音楽にもっと触れたい、音楽で自分を表現できるようになりたい、そんな気持ちが日を追うごとに高まっていたiriさん。大学生になると、今度はジャズクラブでアルバイトを始めた。「友達が『音楽をやりたいんだったら…』と紹介してくれたのが、このバイト先だったんです」。そこでは毎日のようにライブが行われ、著名なプレイヤーが演奏することもしばしば。ホールを動き回って接客しながらでも、ドリンクを作りながらでも、常にクオリティーの高い音楽のそばにいられることは、iriさんにとっては願ってもない環境だった。
「本当にお金をいただきながら勉強をさせてもらっているっていう感じで。良い音楽にもそれまで以上に触れられたし、ステキな人との出会いがたくさんありました」と笑う。
特に刺激的だったのは、訪れたプレイヤーたちとのセッション。時折、iriさんが音楽活動に取り組んでいることを知ったプレイヤーが何の前触れもなくセッションを求めることもあったそう。彼女は、戸惑いながらも自分なりに応えていくことで、言葉には表せない音楽的センスを学び、場数を踏むことにより度胸や自信も付いたという。
実はiriさんの初ライブの場も、バイト先だったこのジャズクラブ。その時の思い出について伺うと、それまでの落ち着いた表情が一変した。少し頬を赤らめ「緊張しすぎて全然覚えていないんです。すごく楽しかったなぁって思い出だけが残っています」と苦笑した。

バイト経験が生きた、ニューヨーク生活。

その後もライブや弾き語りの活動を通じて、着実に音楽的なスキルを高めていく一方で、大学生活が終わりに近づき、就職活動を考えなくてはいけない時期に。「普通の就活を始める前に、一度、音楽の世界にチャレンジしてみようと思ってオーディションに応募したんです」
iriさんはオーディションで見事グランプリを獲得。さらに、その特典として約2週間のニューヨークへの音楽留学を果たし、デビューへの道を切り開いた。
「向こうでは毎日のようにライブを見に行ったり、ボイストレーニングを受けたり、キャロル・キングとか世界的なミュージシャンたちが演奏した店に足を運んだり…。まさに音楽漬けの毎日でした」と話すうれしそうな表情からは、その時の充実ぶりが伝わってくる。
時には訪れた場所で、セッションを求められることも。「ジャズクラブのバイトで鍛えられたことが、ニューヨークでもすごく生きました。あのお店でバイトしたことが今につながっている、あの時間があって本当によかったって感じましたね」
今年3月6日にリリースしたアルバム『Shade』。ファーストトラックの『Shade』はMONDO GROSSOとしても活動する大沢伸一さんがプロデュースした一曲だ。「トラック自体は大沢さんに作っていただいたんですが、スタジオでやり取りをしながら、まるでセッションをするように仕上げていきました。また他の曲ではバンドの方とも一緒に作りあげたものもあり、音楽が生き物のように変化していくのが楽しかったですね」
特別な感情ではなく、日常の些細な心の動きをリリックに込めて、聞く人の共感を呼び、心に寄り添う音楽を作っていきたいと話すiriさん。だからこそ、彼女の音楽は日々感じること、今までに考えてきたことなど、自身の経験を軸にしながら紡ぎ出されている。
「振り返ってみると、バイトも含めてすべての経験や出会いが今につながっているなと感じます。どんなことでも、その瞬間瞬間と一生懸命向き合えば、『いつか』やって来るチャンスの場に生きるんだと思います」

iriさんの思い出バイト

ハワイアンカフェ
接客をしたり、ドリンクを作ったりいろんな仕事をさせてもらいました。働く責任感を強く実感できるようになったバイトです。
JAZZクラブ
音楽的な刺激をたくさん受けた場所です。たくさんのセッションをさせてもらったことは、大変だったけどとても楽しかった。

プロフィール

iri
神奈川県出身。自宅にあった母のアコースティックギターを独学で学び、アルバイト先のジャズバーで弾き語りのライブ活動を開始。2014年、雑誌「NYLON JAPAN」と「Sony Music」が開催したオーディション「JAM」でグランプリを獲得。2016年10月「Groove it」でビクター・カラフルレコーズよりデビュー。ドノヴァン・フランケンレイターやコリーヌ・ベイリーレイのオープニングアクトを務め、Chloe や VALENTINO のパーティーにてパフォーマンスを披露するなど、多方面から注目されている新進女性アーティスト。
オフィシャルサイト:http://www.iriofficial.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
「Shade」

■初回限定版/VIZL-1538 3,996円
■通常版/VICL-65134 3,132円

●ライブ情報
iri Spring Tour 2019 “Shade”

4/7(日) SPiCE(ex:DUCE)
開場/17:00 開演/17:30
チケット/3,900円(税込) ドリンク代別
お問い合わせ/WESS
TEL 011-614-9999

バイトがあって今がある

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