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バイトがあって今がある タレント 上原 りささん

2020年3月23日 公開

バックコーラスのバイトでも、意識は「プロ」でした。

タレント 上原 りささん
撮影協力/CONTACT(札幌市中央区南2条西5丁目26-4)
NHK「おかあさんといっしょ」で、「パント!(身体表現)」のおねえさんを7年間務めた上原りささん。幅広い世代から愛される彼女に、バイト経験やこれまでの道のりを尋ねた。

宝塚ファンの母に
影響を受けて

「こんにちは」。飛び切りの笑顔とともに取材場所に現れた上原りささん。「パント!」のおねえさんの頃と変わらぬ笑顔で、タレントに転身した今も仕事を心から楽しんでいることが伝わってくる。
彼女は三姉妹の長女。お母さんが宝塚歌劇団の熱烈なファンだった影響もあり、「私たち姉妹は3人とも幼少期からバレエやピアノを習っていました。ただ、ずっと続けたのは私だけです」と笑う。
意外なことに、上原さんはもともと人前に出るのが苦手だったとか。けれど、高校でチアリーディング部に入部したことで、控えめな人柄が少しずつ変わっていったという。
「チアリーディングはスタンツ(組み体操のようなパフォーマンス)を組んだり、人を宙に飛ばしたり、激しい演技が見どころの一つ。文化祭の発表会でパフォーマンスを披露した時、友人から『すごく楽しかった』と声をかけてもらったんです。以来、人に楽しいと思ってもらえるような仕事に就きたいと意識するようになりました」
上原さんはお母さんのすすめから宝塚音楽学校を受験したものの、残念ながら縁がなかったとか。それならばと、舞台やミュージカルを学べる大学も探し、洗足学園音楽大学音楽学部ミュージカルコースに進学した。ところで一体どんな学びを?
「ダンスや歌唱、演技の基礎…例えば呼吸方法などをイチから学ぶコースです。ニューヨークのブロードウェイミュージカルに出演した経験を持つ先生が講義をしてくれることもありました。学内オーディションといった発表の場も多かったです」

舞台の裏方として
働けると思ったものの!?

大学時代、上原さんは親に学費を払ってもらっていたこともあって、学業に専念していた。長期のバイト経験はなかったが、学校に寄せられる短期の求人にはいくつかチャレンジしたという。
「大学1年生の時、舞台やコンサートがよく開かれる東京国際フォーラムで短期バイトが募集されていました。授業では劇場スタッフや裏方にまつわる講義を受けたこともあるので、実際に働いている人を見て勉強したいと思ったんです」
求人票には「スタッフ募集」と書かれていたが、仕事の詳細は記載されておらず、何をするのか分からなかったとか。いざフタを開けてみると、「マサカの事態でした」と上原さん。
「バイトの前日に研修を受けることになった時、仕事内容がとある会社の株主総会で受付をすることだと判明したんです(笑)。胸中は少し複雑でしたが、せっかくの機会だからと社会勉強のつもりで頑張ろうと思いました」
当日は朝7時半に会場に行き、制服に着替えた上でチケットの受け渡しやお客様対応にあたった。食品メーカーの株主総会だったため、帰る人に商品の詰め合わせをお土産として渡すのも上原さんの仕事。初めて自ら稼いだバイト代は、「とにかく食べました」と楽しそうに当時を振り返る。
「他にも、大学の求人票の中からバックコーラスのバイトを経験したこともあります。ステージに立つからには出演者というプロ意識を持って歌うようにしていました」

おねえさん時代には
悔しさやもどかしさも

上原さんは20歳の時、NHK「おかあさんといっしょ」の「パント!」のおねえさんに。大学に募集要項が寄せられ、先生の「受けてみたら?」という一言をきっかけにチャレンジした。
「実は合格できるとは夢にも思っていなくて(笑)。子どもは好きでしたが、密接に関わった経験は少なかったので最初は戸惑ったというのが正直なところです。出演が決まってからは前任のおねえさんたちの様子を見ながら、呼吸の仕方やセリフの間合いを猛練習しました」
画面を通して見る上原さんは、いつも笑顔で子どもたちと接し、元気一杯に体を動かしていた。けれど、パントマイムの動きが洗練されていなかったり、コンサートの時に子どもが泣いていることに気付けなかったり、「自分の力不足にもどかしくなることはしょっちゅうでした」と表情を引き締める。
「私にとって『パント!』のおねえさんが初めての社会経験。できることが増えて自分の成長を感じることもうれしかったですし、要所要所で課題を乗り越える充実感もありました。例えば、コンサートの時に一人でパントマイムを演じることになり、重圧で押しつぶされそうに…。でも、周囲から『頼むよ』と叱咤激励されたことで、もっと頑張ろうと思えました。とにかく子どもたちのために何ができるか考えようと気合いを入れ直した瞬間です」
今、上原さんは各地のイベントへの出演やCD「はみがきジョーズ/ベイビーシャーク」のリリースなど、タレントとして活躍中。けれど、イベントで子どもと触れ合う時は「完全におねえさんに戻っちゃうんです」とにっこり。最後に、若い世代へのアドバイスで締めくくってもらった。
「バイトでも、社会人になっても、怒られちゃうことってあると思います。でも、言われるうちが華。だって、それだけ可能性を認めてもらっているということですから。くじけそうになったら、家族や友人に話してみてください。私も同じでしたが、親身に相談にのってもらえると、明日からも頑張ろうって気持ちが湧き上がりますよ」

上原りささんの思い出バイト

受付スタッフ
食品会社の株主総会で受付として働きました。お客様用のお土産が余り、2セットくらい頂けたのがラッキー(笑)。

プロフィール

上原りさ
2011年洗足学園音楽大学音楽学部ミュージカルコースに入学(歌唱、バレエ、ジャズダンス、タップダンスなど学ぶ)。2014年3月卒業。在学中の2012年からNHKの番組『おかあさんといっしょ』で『パント!』のおねえさん(5代目身体表現のおねえさん)を務める。2019年3月をもって番組を卒業。在任期間は7年間。
オフィシャルサイト:https://www.horipro.co.jp/uehararisa/

インフォメーション

●最新リリース情報
「はみがきジョーズ/ベイビーシャーク」

■WPZL-31715/6 1,545円(税抜)
オリジナル新曲の「はみがきジョーズ」は子どもと一緒に楽しく歯磨きができるようにと願いを込めた楽曲。2曲目は、世界の子どもたちに大人気の「ベイビーシャーク(Baby Shark)」を、世界初のオフィシャル日本語カヴァー!踊りやすく楽しい雰囲気。

バイトがあって今がある

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