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バイトがあって今がある ヒステリックパニック Vo.ともさん

2019年11月18日 公開

人生って、思ったよりやり直しがきくもんだって、
改めて思います。

ヒステリックパニック Vo.ともさん
撮影協力/JOHNSON’S TEA LOUNGE(札幌市中央区南1条西6丁目4-1 The JOHNSON STORE 2F)
独創的すぎる音楽センスとライブ・パフォーマンスで破竹の進撃を続ける名古屋出身の5人組ロック・バンド「ヒステリックパニック」。巧みな言葉遊びが光る歌詞作りでファンを魅了するボーカルのともさんにアルバイトの思い出を直撃!

高校に通うより
一人で音楽に打ち込みたい

同級生と話すことが苦痛、学校になんて行きたくなかったというともさん。楽器もできない、歌も好きではないと思っていた中学生時代に、当時ブームとなっていたヒップホップに出会ったそうだ。
「何に対しても自信を持てずにいたんですが、これなら自分にもできるかな?と思って始めてみたのが、僕が音楽の道へと進んだきっかけです」
ぐいぐいと音楽の世界に引き込まれ、高校へは行かずに音楽を続けたいと考えたものの家族は大反対。「高校へ行くなら、欲しがっていたDJ機材を買ってあげよう」という説得に負けて進学したが、やはり苦痛の方が勝り、一カ月で退学を決意した。迷いはなかったのだろうか?
「もしも〝高校を辞めたツケ〟というものがあっても、それは自分でどうとでもできる。自分で尻拭いをできることなら、何をしたっていいと思うんです。もし後々行きたくなったら、その時に行き直せばいいし、自分を押し殺してまで通う必要はない」
その後、ともさんは精密機械製造の工場に正社員として就職。当時は人と話すのが大の苦手で、黙々と物づくりに取り組む仕事に魅力を感じたのが決め手となったそうだ。
「人と関わらなくても済む仕事、という点に引かれて就職しましたが、全く誰とも関わらないという事はもちろんなくて…、ただみんな年の離れた大人ばかりだったので同級生と話すよりは気楽でした。初任給で買ったのもDJ機材。今でも持ってますよ。高校入学の時に祖母に買ってもらったDJ機材代も一年かけて返済しました。祖母は『返さなくていいよ』って言ってくれたんですが、そこはケジメですから」
自宅暮らしで自由になるお金があったこの頃、ともさんはそのほとんどをCDにつぎ込んだという。
「毎月30、40枚は買ってました。今にして思うとムチャクチャなお金の使い方ですけれど、あの頃浴びるように音楽を聴いた経験は、確実に生きて、自分のものになっています」

料理する楽しさを知った
居酒屋でのアルバイト

年長者たちに可愛がられ、工場で働くことに楽しさを感じていたというともさんだが、もっと音楽に打ち込む時間が欲しいと悩むように。18歳の時に会社を辞めて、フリーターの道を選んだ。そうして始めたのが飲食店での調理のアルバイト。
「まだまだ人と話すのは苦手で接客業はまず無理だと思ったのと、料理を覚えられたらいいなと思ったのと。深夜勤務もあって、時給が高いのも魅力でした。それまで料理なんてしたことなかったんですけど、やってみたら楽しいし、性に合ってるんだと思いました」
最初は簡単なサラダの盛り付けから始まり、少しずつステップアップして、やがてカツラ剥きができるようになり、天ぷらも揚げられるように…。料理長に教わりながら料理を覚えていって「ゲーム感覚のような楽しさがありました」。しっかりとした料理の技術を身に付けたことで、後に一人暮らしをした時にも自炊で節約ができ、非常に役に立ったそうだ。

人は誰でも一度は
サービス業を体験すべき!

その後のともさんは、昼はゲームセンターやネットカフェ、夜は居酒屋というような掛け持ちバイトをしながらの日々を送る。
「その頃はもうバンドを結成して良い仲間に恵まれたこともあり、ずいぶん人と話せるようになっていたんですよ。昼夜違う業種を掛け持ちすることで、気分的にリフレッシュできて良かったです」
〝人と話すのが苦手〟というスタートから始まった仕事。同僚や先輩と接するなかで少しずつ会話をすることに慣れ、さらにはバンド仲間と心を通わせることで「何よりも、自分自身が人に優しくなれたと思います」とともさん。今ではライブでMCを務めることもできるようになったそうだ。
そんなともさんに〝音楽以外の仕事をして良かった点〟を聞いてみた。
「人と話すのが苦痛ではなくなった、というのもあるし、何よりも、残念な大人にならずに済んだこと。コンビニなんかで横柄な態度を取っている人っているでしょう。そういう人を見ると、一度接客業をしてみればいいのに。サービス業を義務教育の必須科目にした方がいいって、本当に思います。お店で料理が出てくるのが多少遅くてもイラついたりしなくなるはず」
なるほど!では、最後に読者へのメッセージを!
「僕が音楽をやりたいって思ったのは、自分に何の自信も持てずにいて、それでも何か褒められたいって思い続けていた時に『これだ』と感じられたから。人って何か好きなことがあれば、他のことだって頑張れると思うんです。僕だって高校を辞めて最初に飲食店で働き始めた時も本当は怖かった。新しいチャレンジならそれが当たり前。でもね、大丈夫。例えば、今、学校へ行くことに行き詰まっている人がいたとして、その人にとっては学校が人生のすべてに思えるかもしれないけれど、それは違う。人生って思ったよりやり直しがきくんですよ。30歳になった今、本当にそう思います。まずはアイドルの追っかけでもバイトでも良いから、好きなことを見つけよう。これだけたくさんのコンテンツがある時代なんだから。ムダな『頑張れ』なんて言わない。キミの『大好き』が見つかるように…僕はエールを送ります」

ともさんの思い出バイト

居酒屋
繁華街のお店だったので、週末はとても忙しかった思い出が。事前に仕込みをしても、すぐになくなってしまう!
ゲームセンター
自分もよく通っていた店。UFOキャッチャーの設定もするんですが、自分でゲームを作るような感覚が楽しかったです。
ネットカフェ
業務内容がシンプルなのと、大好きな漫画がたくさんあるのが良かったです。漫画の「おすすめ」を作るのも楽しい仕事でした。

プロフィール

ヒステリックパニック
名古屋出身のとも(Vo.)、Tack朗(Gt,Vo.)、$EIGO(Gt,chor)、おかっち(Ba)、やっち(Dr.)で構成されるラウド・ロック・モンスター・バンド。2012年の結成以来、その音楽センスとライブ・パフォーマンスで破竹の進撃を続ける。超絶ハイトーン×凶悪スクリーム×極上コーラスのトリプル・ヴォーカルが織りなす唯一無二のハーモニーは中毒性抜群。ラウド、エモ、ハードコア、メタル、J-POPと、ジャンルの垣根を気軽に飛び超え、超次元のNew worldへと聴く者をいざなう!
オフィシャルサイト:http://www.hystericpanic.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
3rd Album「サバイバル・ゲーム」

■初回限定盤DVD+CD
/3,600円(税抜き) VIZL-1643
■通常盤CD/2,800円(税抜き)VICL-65238
およそ3年ぶりとなるフルアルバム。ヒスパニ流のネガをポジに変える妙技を満載した全13曲。人生をサバイバルし、かつてない前向きな楽曲を揃えた最強のアルバムだ。
●ライブ情報
ULTIMATE BATTLE TOUR
2019〜2020 Final Series

2020年3/20(金・祝)札幌SPiCE
チケット/前売 3,500円、当日 4,000円

バイトがあって今がある

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バイト先の人たちがMVに出演してくれたほど、良い出会いばかりだった。