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バイトがあって今がある HY(Vo./G.)新里 英之さん

2015年10月12日 公開

自分だからこそ出来ることがあるって、
信じようよ。

HY(Vo./G.)新里 英之さん
撮影協力/札幌市中央区南3条西6丁目10-3長栄ビル4階 cafe&bar ISSO
メンバー全員が沖縄県出身・在住で、2度のNHK紅白歌合戦出場経験を持つ5人組バンド・HY。沖縄とその自然をこよなく愛する楽曲で知られ、今年で結成15周年を迎える。そのリーダー的存在で、ボーカルとギターを担当する新里英之さんのアルバイト体験は、南国らしさあふれるものだった!

南国沖縄ならではの
ユニークな初バイト

HYの故郷であり拠点でもある沖縄では、10月いっぱいが海水浴シーズン。7月リリースのニューアルバムも9月から始まった全国ツアーのライブも、南国の空気をまとったようにフレッシュな明るさに満ちている。この日、インタビューの場に現れた新里さんも、沖縄の青い空と海を思い起こさせるような爽やかさ。「僕ら5人、沖縄の素晴らしい大自然の中で育ちました。今もこれからも沖縄が拠点で、離れることは考えられないと思っています。もちろん北海道も大好きですよ。道が広くて、人が多くてもゴミゴミした感じが全くなく、住みやすそうな印象を受けます。遠くに山が見えるのもいいですね。特に雪を見るとテンションが上がるんですよ。いつかスキーをしに来てみたいと思ってます」と、にこやかに話し始めた。
沖縄で生まれ育ち、高校も海の近くだったという新里さん。最初のアルバイトは?という質問には「エビ養殖所のフジツボ落とし」という思わず身を乗り出したくなる答えが返って来た。「エビを養殖する大きな生けすがあるんですが、水を落として、壁にびっしり付いたフジツボをヘラで落としていくんですよ。炎天下、40人くらいの人たちとみんなで下半身海水につかって、結構な力仕事でしたね。シュン(名嘉俊さん)やユウヘイ(宮里悠平さん)も一緒。当時は同じ高校で、もうバンドを組んでたので。初めて通帳作って、そこに日当の4,000円を振り込んでもらった時はうれしかったなぁ。『やった!』って感じですよね。使い道? ギターのピックや弦を買いました」
何とも沖縄らしいアルバイトだが、実は〝フジツボ落とし〟なる作業自体は、新里さんにとって初めての体験ではなかった。お祖父さんが漁師だったため、子どものころから船の底に着いたフジツボを落とす手伝いは時々していたそうだ。「作業だけではなく、祖父にはとても大切なことを教わったんですよ。言われたことだけをするのではなく、自分から仕事を探して動くことが大切だ、って。自分の割り当てが終わったからといってすぐ休憩に入るのではなく、まだ終わっていない友達はいないか、手伝いを必要としている人はいないか、周囲を見渡してさっと動く。そういう男になれ、自分さえ良ければいいんじゃないぞって、よく言われました」
どんな仕事でも「やらされている」という意識ではなく、「自分だからこそ出来ることがあると信じ、楽しんで働くことの大切さをお祖父さんから教わり、アルバイトの場でも実践したと新里さんは言う。
「そしてそれは音楽でも同じ。〝やらされてる〟なんて思ってたら音楽は出来ないですよね。まずは音を楽しむことで、音がイキイキとした魂の通うものになってくると思うから」

仲間とのバイトで
一歩ずつ夢に近づく

この他、新里さんが体験したアルバイトはロックバンド『横浜銀蝿』のライブ会場駐車場での車の誘導。
「どこに何台止められるか考えたり、どんな経路ならスムーズか考えたり、実際に問題なく入っているか確認しながらで結構大変。でも僕、上手だったと思いますよ(笑)。この時は、同じ会場でシュンとシンスケ(許田信介さん)が客席SPをやって、イズ(仲宗根泉さん)がソフトドリンクやオリオンビールを売ってましたね。このバイト経験があったから、自分たちが音楽フェスを立ち上げた時もスタッフの大変さがよく分かって…。より感謝の気持ちを持てたと思います。この時のバイトでもいただいたお金はみんな機材に。頑張ってバイトで稼いだお金で夢に近づいていく感じだったなぁ、僕ら5人で音楽をやっていきたいという夢に」
そう話してくれた後、新里さんは〝片道15キロの道のりを自転車で通い、ハンバーガー屋でアルバイトをしてドラムを買ったシュン〟〝元気いっぱいのよく通る声で「いらっしゃい!」と、ニコニコしながらラーメン屋の接客していたイズ〟など、メンバーのバイトエピソードを楽しそうに教えてくれた。

転ぶことを恐れずに
まずチャレンジ!

結成から15年、結成当時の5人のままで歩んで来たHY。その仲の良さの理由を新里さんは「時にはぶつかりながらも尊敬し合い、笑いのツボも感動のツボも同じ、ってことかな」と分析する。もともと〝音楽の世界で生きるプロ〟を目指したというよりは、〝ただ地元・沖縄で出会ったこの5人でいつまでも音楽を続けていきたい〟という気持ちのほうが大きかったそうで、「だから、今でも免許更新なんかに行って職業欄に〝ミュージシャン〟って書くのはちょっと恥ずかしいんですよ。事務所には〝もっとプロ意識を持て〟って叱られたりするんですけれどね」と、ちょっぴり照れたような表情を見せる新里さんだった。
そんな新里さんからアルキタ世代へのメッセージはこちらだ。
「何かをやりたいって思う人って多いと思う。でも実際に踏み出してやってみる人って意外に少ないもの。やるかやらないかって全く違うんだよね。バイトもそうだけれど、どんどんチャレンジしてみてほしい。転ぶこともあるかもしれないけれど、それも含めて、すべての経験はいつか誰かを笑顔にしてくれるかもしれない。踏み出しさえすれば世界って無限大だと思うよ」

★新里 英之さんの思い出バイト★

エビ養殖所のフジツボ落とし
車エビ生産量日本一を誇る沖縄県ならではのアルバイト。「上手な人、仕事が出来る人の行動を見ながら、自分も常に工夫してました。うるま市の車エビは最高。ぜひ食べてみて!」
ライブ会場駐車場での車誘導
暑い中、広い駐車場全体の様子を把握しながら誘導するのはなかなか大変だけれど「スムーズに誘導でき、思った通りに車が埋まっていくと〝よしっ!〟ってテンション上がっちゃいます」

<プロフィール>
HY

新里英之(Vo./G.)、名嘉俊(Dr)、許田信介(Ba)、仲宗根泉(Key./Vo.)、宮里悠平(G)からなる5人組バンド。2000年結成。沖縄県うるま市出身。グループ名の「HY」は彼らの地元・東屋慶名(Higashi Yakena)の地名が由来。現在も沖縄に在住し、インディーズにて全国・世界へと音楽を発信している。

<インフォメーション>

●リリース情報
11thアルバム「LIFE」
通常盤CD UPCH-2044/2,200円(税抜)
結成15周年を迎えたHY待望のニューアルバム。メンバーの『LIFE』の原点である「夏」「海」「沖縄」をテーマに、夏のビーチで朝から夜まで過ごす1日をイメージし、仲間と大騒ぎするのにぴったりの楽曲や仲宗根泉の珠玉バラード曲など「夏のビーチ」が詰まったアルバム。

●ライブ情報
「MY SMILE LIFE TOUR 2015」
11/23(月・祝) 札幌市民ホール
HYの代表曲から最新作までを披露、一人でも友達や恋人同士、家族でも楽しめるライブ。仲宗根泉監督のコメディタッチ寸劇にも乞うご期待!
問い合わせ/SMASH EAST 011-261-5569
●オフィシャルサイト
https://hy-road.net/

バイトがあって今がある

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