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バイトがあって今がある go!go!vanillas Vo.&G. 牧 達弥さん

2019年6月3日 公開

バイトを始めたら、
「大人になった!ヤベー!」って実感が湧くよ。

go!go!vanillas Vo.&G. 牧 達弥さん
大型ロックフェスティバルの常連、勢いも音楽性も留まることを知らない「go!go!vanillas(ゴーゴーバニラズ)」。今回はフロントマンの牧達弥さんの音楽人生とアルバイト経験にフォーカス!

音楽にもっと触れたくて上京を決意。

黒の革ジャンを着こなし、鋭い眼光を携えて取材場所に現れた牧達弥さん。ロックバンドのフロントマンらしいオーラに圧倒されそうになったが、「北海道はライブでも結構来てるんですよ。海を隔てると遠く感じるけど、だからこそ僕らの音楽を聴いてくれる人がいるっていうのはお世辞抜きにうれしい」と柔らかな語り口で話す。
牧さんに音楽のルーツを尋ねると、小学校時代の思い出に遡った。聞けば、年に2回合唱コンクールが開かれ、パートごとのハモリに心地良さを抱いていたとか。加えて、母がカーステレオで「ビートルズ」の曲をよく流していたことから、そのコーラスワークにも魅了されたと振り返る。
「子どものころって、男子は合唱に参加したがらないじゃないですか。女子から『ちょっと、男子、マジメにやりなさいよ〜』って叱られるみたいな(笑)。でも、僕は歌うことが楽しかったから、かなり積極的でしたよ」
中学生になると、友人の兄に影響を受け、日本のメロコア文化やファッションに興味を抱いた。以来、音楽の中でもパンクを掘り下げるようになり、「ラモーンズ」や「ザ・クラッシュ」といった創成期の楽曲を聴くようになったという。
「ただ、中学や高校ではバスケ部に入って練習に励んでいたので、音楽を演奏するほうに回るという発想はなかったかな」
牧さんの地元は大分県。当時は今ほどインターネットも普及しておらず、CDショップの商品も限られていた。「東京の大学に進学した理由は、もっと広く、もっと深く音楽に触れられるだろうと思ったから。それだけで決めちゃった」と笑う。

時給が高い反面、覚えることは超ハード!

大学生の間、牧さんは仕送りをもらっていたが、音楽や遊びを十分に満喫するにはバイトをしなければならなかった。1年生のころのある日、イタリア料理店の前の自動販売機に貼られた「ホールスタッフ募集」の時給を何気なく確認すると、「マジ!? と声が漏れそうになりました」と言う。
「そのイタリア料理店は時給が1000円を超えていたんです。東京は大分よりも時給の相場が高いことは知ってましたけど、当時としては都内でもかなり高額。そんなに貰えるならやってみようかな、と」
ところが、時給の高さには理由があったようだ。バイト先は毎日のように予約でビッシリの人気店。目が回るほどの忙しさに加え、オススメメニューを詳しく説明しなければならなかったり、料理に合ったワインをお客様にサラリと伝えることを求められたり、覚えることが多かったそうだ。
「極めつけは、しばらく働いたところでオーダーに対する返事などをイタリア語にしようという方針に変わったこと。大学で授業を受けてたドイツ語だけでも一杯一杯なのに、その上イタリア語まで覚えなきゃならないのがキツくて(笑)。結局、3カ月くらいで辞めちゃいました。バイト代でCDや楽器の初心者セットを買うことができたので有り難かったんですけどね」
その後、「go!go!vanillas」を結成。コンビニの夜勤をしながら、スタジオ代やライブハウスの箱代を支払う日々が始まった。
「朝の7時ごろに来店する現場系のお兄さんが超コワくて。ただ、いつも買う弁当やタバコが決まっていたから、予めレンジの秒数を合わせ、銘柄も用意してスピーディーに会計ができるようにしていました(笑)。人間って怒られたくないと思ったら成長するもんですね」

多くの音楽仲間と出会えた
ライブハウスのバイト!

牧さんはコンビニのバイトを1年ほど続けたが、昼夜逆転の生活が体に合わず、体調を崩してしまった。そんな時、手を差し伸べてくれたのが、ライブハウスの店員。「ウチで働いたら良いよ」と誘ってくれたという。
「ドリンク作りや発注、掃除が主な仕事でした。他のバンドのライブが観られるのは参考になるし、純粋に音楽仲間が増えていくことも楽しかったです。ただ、自分もそのライブハウスのステージに立っているのに、バイトの日はスタッフとして働くのがちょっと悔しかったかな。お客さんにドリンクを渡したら、『あれ?牧さんじゃん』なんて言われたりね(笑)」
ライブハウスのバイト代はコンビニの夜勤に比べて稼げるとはいえず、苦しい時期が続いた。バンドの先行きが見えずに不安になる時期もあった。けれど、「ライブハウスに出演するバンドにはライバル意識もあったし、いつかココから抜け出すという気合いみたいな感情が原動力になった」と牧さん。その言葉通り、大学卒業から1年ほどが経ったころ、現在の事務所と契約を果たした。結局、ライブハウスのバイトが最後になったという。
「振り返ってみると、中学生や高校生のころは親から無償でお小遣いがもらえた。だけど、自分の時間を削り、いろんな制約に縛られながらバイトでお金を稼ぐと、大人になったという実感が湧き上がってきたかな。これってただ学校生活を送るだけだと絶対に経験できないし、早いうちから『ヤベー、大人になんなきゃ』って思えるのは絶対に良いことだよね」

牧達弥さんの思い出バイト

イタリア料理店
面接で「シフトにいくらでも入れます!」と言ったら、本当に毎日のように働くことになっちゃった(苦笑)。
コンビニ
バンド結成のころに働き始めたバイト先。店長が大学のOBで、面接の時に話が盛り上がりました。
ライブハウス
バイト先で見たライブや当時の思い出がインスピレーションになり、曲作りに生きたこともあります。

プロフィール

go!go!vanillas
牧達弥(Vo.&G.)、長谷川プリティ敬祐(Ba.)、ジェットセイヤ(Dr.)、柳沢進太郎(G.)からなる新世代ロックンロール・バンド。さまざまなジャンルを呑み込んだオリジナリティー豊かな楽曲で聴く人を魅了し、ライブでは強烈なグルーヴを創出。2018年後半はフジロックWHITE STAGEやRUSH BALL in 台湾をはじめ、全国ロックフェスでかつてない存在感と動員、白熱のステージを見せつけ、初の東阪野音ワンマンも大盛況。2019年5月にはメジャー4th Album「THE WORLD」をリリース。
オフィシャルサイト:https://gogovanillas.com/

インフォメーション

●最新リリース情報
「THE WORLD」

■完全限定生産盤(CD+DVD)/VIZL-1557 3,996円(税込)
■通常盤(CD)/VICL-65162 3,024円(税込)
●ライブ情報
THE WORLD TOUR 2019

10/26(土) Zepp Sapporo
開場/17:00 開演/18:00
チケット/1Fスタンディング4,300円 2F指定 4,300円
お問い合わせ/マウントアライブ
TEL 011-623-5555

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