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バイトがあって今がある シクラメン MC DEppaさん

2016年7月11日 公開

バイトは時として
人生を“超”楽しく変えてくれるもの。

シクラメン MC DEppaさん
3MCユニット・シクラメンの持ち味は、聴けば聴くほど心が温まっていく「スルメサウンド」。その作詞作曲も手掛けるDEppa(デッパ)さんに、アルバイトで得たことを尋ねた。

初バイトの給料は、親に全額プレゼント!

「バイト経験の取材ですか? 任せてください。けっこうネタはありますよ!」
のっけから人当たりの良い笑顔でインタビューに応じてくれたシクラメンのDEppaさん。心にまっすぐ突き刺さる歌詞と、誰からも愛されるメロディーを生み出せるのがうなずける柔らかな雰囲気だ。
早速初めてのバイトを尋ねたところ、「高校1年生の時に始めたコンビニスタッフです」とDEppaさん。明確な目的があったわけではなく、次々とバイトに乗り出す友人たちに刺激を受け、チャレンジしてみたくなったのだという。
「当時はめちゃくちゃ遊びほうけて親に迷惑を掛けてましたから、せめてバイトをしていれば怒られなさそうという魂胆もあったかな(笑)。だからってワケじゃないけれど、初給料をすべて親に手渡したら、すごく喜んでもらえました。あの…イイ人ぶってるとかじゃなく、ホントですからね(笑)」
ところどころジョークを挟み込みながら、場を盛り上げてくれるDEppaさん。コンビニのバイトの次は自動販売機の売上金を回収しながら、ジュースを補充する仕事を選んだ。
「朝9時から夜の7時ごろまで、運転手と二人一組になって、ひたすら自動販売機をまわっては台車を押してジュースを補充してました。体力的にキツかったですね。え? 平日の昼もバイトをしていたのかって? まあ、学校をサボって…時効だよね(笑)」

バイト先の出会いが、音楽人生を歩む転機に。

学校卒業後、DEppaさんがバイトとして働いたのは法人向けの仕出し弁当の会社。何気なく飛び込んだというが、自身の人格や後の音楽人生を形作ってくれたといえるほど、今でも恩を感じている職場だと表情を引き締めた。
「バイト先の社長は学歴より若者らしい元気なパワーを重視するタイプ。先輩もラッパーとかサーファーとか、いわゆる“ヤンチャ”な人が多かった。一見怖そうだけど、仕事には一生懸命に向き合っているところが輝いて見えましたね」
午前中に約500食の弁当を車に積んでオフィスに配達し、午後は容器の回収がてら飛び込み営業も行うハードな日々。つらいことも少なくなかったが、先輩たちの背中に近づきたいという思いが勝って、辞めようと考えたことはなかったそうだ。
「転機はハタチくらいのある日。バイト先の先輩の家に遊びに行ったら、押し入れにターンテーブルがあって、音楽機器を駆使しながら曲をレコーディングしていたんです。もう、その姿にシビれて、自分もやってみたいという感情が突き上げてきました。高校生のころからゆずやケツメイシにぼんやりとしたあこがれを抱いてましたが、音楽の道を歩みたいって本気で思った瞬間です」
人生のターニングポイントを迎えたDEppaさん。MTRという録音機器を買ったり、結婚する友人に曲を作ったり、音楽活動にのめり込んでいった。

仕出しの車中は、曲作りの現場!?

メンバーの歌声やパフォーマンスに、ライブ会場はいつも熱気を帯びている。

2007年、DEppaさんは実の弟の肉だんごさんと、その幼なじみの桃紅茶さんとで3MCのユニット・シクラメンを結成。なんと翌年にはインディーズデビューを果たしたというから驚きだ。
「僕らって本当に人に恵まれているんですよね。例えばバイトの先輩の紹介から、ユニットを結成してわずか1週間ちょっとで500人規模のライブに出演させていただいたり…ただ、右も左も分からず、足元を見て歌っていたら、先輩から“下を向いて歌うヤツがどこにいる!”って叱られたけど(笑)」
DEppaさんはインディーズ時代も仕出し弁当のバイトを続け、夕方までは仕事、夜は曲作り、深夜はレコーディングと休む間もない毎日を過ごした。当時は仕出しの車中でトラックを流して曲を作るほど忙しかったが、会社の社長や先輩の応援が原動力になったから頑張れたのだと笑顔を見せる。
「ビルの10階で弁当容器の回収中にふとメロディーが浮かんで、慌てて車に戻ってレコーダーで鼻歌を録音したこともあります(笑)。1stアルバムの『ありがとう』や『MUSIC』はバイト中に生まれたんですよね。で、作った曲はいつも音楽に詳しい先輩に評価してもらってましたし、今回もニューアルバム『スルメ4』が出来た時には真っ先に聞いてほしいとお願いしました。“イイネ”と感想をくれたことが何よりうれしかったな」
今やシクラメンはメジャーアーティストにステップアップ。とはいえDEppaさんの姿勢はあくまで謙虚で、一流への道のりはまだまだ遠いと自己評価する。武道館ライブや紅白歌合戦への出場を果たし、お世話になったバイト先の仲間が「一緒に働いていた」と自慢出来るほどビッグになることが目標であり、恩返しになるともつぶやいた。
「仕出し弁当の会社でバイトをしていなければ、たぶん今の僕は存在してません。バイトは人との出会いやつながりが増えることで世界が広がっていくし、時には人生を“超”楽しく変えてくれることもあると思います。若い世代には、ためらわずに可能性の扉をどんどん開いていってほしいですね」

★DEppaさんの思い出バイト★

仕出し弁当の会社
音楽の道に進んだきっかけともいえるバイト先。当時の仲間たちは、今でもライブに来たり、応援してくれています。
コンビニ
僕にとって人生初のバイト。高校1年生のころ、友人がバイトを始め出していたから、“自分も!”っていうノリで働きました(笑)。
ディスカウントショップ
遊びまくっていた僕に、親がなぜか「静岡のディスカウントショップで働いてこい」と(笑)。3日で音を上げちゃいましたが…。

<プロフィール>
シクラメン

2007年にDEppa、肉だんご、桃紅茶で結成した3MCユニット。幅広い世代に響くストレートな歌詞とポップな楽曲でリスナーを魅了。2008年の「スルメ」に始まり、インディーズ時代に3枚のアルバムを発表。2011年9月に「僕の宝物」をリリースし、メジャーデビュー。この6月にはニューアルバム「スルメ4」をリリースし、7月より全国ツアーを開催中。

<インフォメーション>

●最新リリース情報
「スルメ4」
TFCC-86558/3,000円(税抜)
3月4日にリリースされた配信限定シングル「こころ」、テレビ東京系アニメ「ベイブレードバースト」のエンディングテーマ「Believe」などを含む全15曲を収録!
●ライブ出演情報
「シクラツアー2016夏 〜輝いて! ゴルーデンサマー!〜」
8/14(日)札幌COLONY
開場16:30 開演17:00
お問い合わせ/マウントアライブ TEL 011-623-5555

バイトがあって今がある

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バイト先の人たちがMVに出演してくれたほど、良い出会いばかりだった。