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2018年12月10日 公開

ブロガー・作家 はあちゅうさん

お金をもらいながら、
自分じゃない役割を体験できるのがバイト。

ブロガー・作家 はあちゅうさん
撮影協力/札幌市図書・情報館 (札幌市中央区北1条西1丁目 札幌市民交流プラザ 1F・2F)
施設のコンセプト:貸出に重点を置く従来型とは異なり、調査相談・情報提供に特化した「課題解決型図書館」
大学在学中からブロガーとして人気を博し、今や小説の執筆やウェブサイト・雑誌の連載、さらにオンラインサロンの運営など、言葉とネットを軸に活躍するはあちゅうさん。彼女がアルバイト経験から得たものとは…?

辞書や電話帳まで眺めていた幼少期!?

はあちゅうさんを取材したのは、2018年10月にオープンしたばかりの「札幌市図書・情報館」。本の貸出は行っていないものの、仕事や暮らしにまつわるユニークな書籍も数多く並んでいる。その様子に目をきらきらと輝かせ、「私、2歳のころから本を読むのが大好きだったんです」と切り出した。
「童話シリーズやキャラクターの絵本がお気に入りだったかな。とにかく活字や書籍がそばにないと落ち着かない子だったので、文字が読めなくても、上下が逆さまでも、辞書や電話帳までジーッと眺めていました(笑)」
幼いころは作家という職業自体を知らなかったものの、いつか書くことを仕事にしたいとぼんやり思い描いていたのだとか。小学生時代は国語の時間に一番テンションが上がり、休み時間のたびに図書室に行って本をめくっていたという。
「特に物語に浸るのが好きでした。人は自分の人生しか歩めないけれど、本の中では主人公のお姫様や外国人に私を重ねて、その生き方を疑似体験できるんです。物質的にはただの紙とインクなのに、魔法みたいだなって思っていました」
はあちゅうさんは小学校3年生のころから日記を欠かさずつけ始め、小さな物語や手紙も書くようになった。当時の「執筆物」は宝箱の中に保管し、今も大切にしまっていると微笑む。
「中学生になってからは読書欲も加速し、毎日図書館で新しい本を探していました。だけど、借りられる上限が決まっていたので、かなりもどかしかったですね」

制服を着た瞬間、「ハンバーガー屋のお姉さん」役に!?

はあちゅうさんが初めてバイトを経験したのは高校1年生のころ。中学時代からあこがれを抱いていて、食べることも好きだったため、友人と一緒にハンバーガーショップで働き始めた。
「接客を中心にドリンクを作ったり、ポテトを揚げたり、たまに掃除をすることもありました。シフト作成のルールや制服を洗う頻度、どんな人でも素早く商品を提供できるように整えられているオペレーションなどなど、ちょっとした社会の裏側を見られるのが楽しかったですね」
はあちゅうさんは、かつて人と接することが得意ではなかったと打ち明けた。高校のクラス内でも、あまり話さないほうだったとも。ということは、接客のバイトは苦手だったのでは?
「それが、制服を着てしまうと私のアイデンティティとはまったく関係なく『ハンバーガーショップのお姉さん』になれたんです。決まった役割を演じる感じでしょうか。そうして自分の時間を切り売りしても、1日に稼げるのは4〜5千円程度。世の中の億万長者はどうやって大金を生み出しているの?と思いましたし、自分を養ってくれている親ってスゴいなぁと改めて感じました」
はあちゅうさんは、大学に進学するとチアリーディング部に所属。体育会系で練習量が多かったため、合間を縫うようにブログの執筆をスタートさせた。後の書籍化などは頭をかすめたこともなく、ホームページに自分の文章を掲載している人がただうらやましく、自分も言葉を紡ぐようになったと振り返る。
「なので、大学時代は好きな時にシフトに入れる登録制のバイトが中心でした。ホテルやレストランで開かれるウエディングの配膳係が多かったですね。東京では外国人のスタッフも多く、例えば茶碗とお椀の位置を気にせず配膳することなどに文化の違いを感じました」
はあちゅうさんにとっては、読書の時間を無理やり削ってまでシフトに入っていたのだとか。いつか本を書く時のネタが拾えるかもしれない…そんな気持ちから、さまざまな経験を積もうと考えていた反面、手にできる給料は意外なほど少なかったと苦笑する。
「バイトでは一般的な労働への対価が分かり、世の中の金銭感覚も身に付けられたと思います。あと、笑顔の接客や料理の上手さなど、一人ひとりの価値に対する評価が職場によって異なることも知りました。私は私の価値を最大限に発揮できる場を見つけなければならないと、バイトから学んだ気がします」

肩書きに縛られない作家のあり方を摸索中

大学を卒業後、はあちゅうさんは大手広告代理店でコピーライターとして活躍。2年半ほどでマーケティングを手がける企業に転職し、エステ・コスメ専門サイトの編集長を務めた後にフリーランスの道へと踏み出した。その間もブロガーとしての活動は続け、今は「ネット時代の新しい作家」を掲げ、肩書きに縛られない作家のあり方を生み出そうと奮闘している。
「編集者の方に本を読み込んできた人の文章だとか、読書量が言葉にリズムを生み出していると評価されたこともあります。とってもうれしいけれど、本だけで暮らしていける人はほんの一握り。だからこそ、自分をコンテンツとして発信したり、オンラインサロンを開いたりすることで新しいお金の作り方にチャレンジしているんです」
独自の視点から未来の作家像を描くはあちゅうさん。最後に読者へのエールで取材を締めくくってくれた。
「誤解を恐れずにいえば、バイトはお金がもらえて自分以外の役割を疑似体験できる場。例えば子どもに職業体験をさせるテーマパークには入場料が必要ですから、働くことって価値があるはずです。だから、給料をもらいながら、業界の裏側や社会の仕組みを知ることができるバイトは本当に貴重な経験だと思います!」

はあちゅうさんの思い出バイト

ハンバーガーショップ
私にとって初めてのバイト。苦労して手にしたお給料を使うのがもったいなくて、ほとんど貯金していました(笑)。
配膳係
失敗することも多かったからこそ、今、飲食店でコップを落としちゃったりするスタッフの方を見ると、やさしい気持ちで見守れます。

プロフィール

はあちゅう
1986年生まれ。神奈川県出身。ブロガー・作家。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに読者と直接つながって言葉を届ける未来の作家の形を摸索中。著作に「とにかくウツなOLの、人生を変える1か月」「半径5メートルの野望」、「通りすがりのあなた」など。月額課金制マガジン「月刊はあちゅう」が好評。
公式ブログ:https://lineblog.me/ha_chu/

インフォメーション

●新刊情報
「婚活っていうこの無理ゲーよ」

■キノブックス 540円(税込)
「婚活小説に見せかけた、登場人物の自分探しの物語。結婚をはじめとするライフイベントで人生や性格が大きく変わることはなく、結局自分で未来を切り開かなければいけないということを伝えています」


はあちゅう&村上萌プロデュース
「週末野心手帳 WEEKEND WISH DIARY 2019」

■ディスカヴァー・トゥエンティワン 1,944円(税込)
「週末に楽しみが増える手帳を目指しました。小さな夢ややりたいことを書き留め、それを実現させることで、理想の自分に近付いてほしいという願いを込めています」

はあちゅうさんプロデュース・直筆サイン入り
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上記プレゼントは応募を締め切りました

バイトがあって今がある
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