ADAM atさんは静岡県浜松市出身。あのヤマハの本拠地であり、「音楽のまち」としても知られている。やはり小さなころから音楽が身近だったのだろうか。
「父が趣味でドラムを叩いていたこともあって、確かに音楽は身近でした。5歳のころからピアノ教室に通い始めたのですが、当時は稽古がイヤでイヤで…よく脱走していました(笑)」
ところが、小学校5年生の時に転機を迎えた。父が買ってきてくれたビートルズのCDを聞き、心を激しく揺さぶられたという。ADAM atさんは居ても立ってもいられず、彼らの楽曲をピアノで弾いた。気に入った音楽を自ら奏でるという経験が、ピアノを好きにさせてくれたのだ。
「中学校2年生のころ、音楽の先生から夏休み中に二人以上で演奏の練習をして新学期に発表するという課題を出されました。僕がピアノと作曲を担当した上で、クラスの友人にギターやベース、ドラム、パーカッションなどをやってもらったのが最初のインストゥルメンタルバンドの経験です」
ADAM atさんは地元の高校に進学。シンセサイザーが欲しかったことから、冬休み期間中に工場でクリスマスケーキを作る短期バイトを始めた。
「自分にとっては初めてのバイトでしたが、スポンジにクリームを塗ったり、いちごを乗っけたりする作業は意外と楽しかったですね。狙っていたシンセサイザーは7万5千円くらい。高校生には致死量の額ですから(笑)、冬休み中にガッツリとバイトをしてようやく手に入れました」
ピアノ修理のバイトに、二度アタック!
ADAM atさんはいつか音楽で食べていくことを夢見ながら、高校時代にコンサートスタッフのバイトをスタート。華やかな舞台の作り方を知り、裏方の仕事がステージを成り立たせていることを肌で感じた。
「コンサートスタッフの仕事が面白くて、高校卒業後も長く続けました。ただ、今振り返ってみると、音楽で生きていきたいと思いつつも、どこかでチャレンジを怖がっていたのかも。ダメだった時のことを考えて、『少しでも音楽に関係する仕事をしている』と、自分を納得させていたような気もします」
ADAM at
2011年に浜松市のライブハウスでセッションバンドとして活動を開始。ボサノヴァ、ジャズ、テクノ、スカなどの要素を取り込み、ひたすら踊れるバンドとして話題となり、全国のライブハウスからのオファーが殺到。2015年1月には、ビクターエンタテインメントよりメジャーデビュー。数多くの国内外のフェスティヴァルにも出演する他、テレビ、ラジオのCM音楽やテーマ曲を多数手掛ける。
オフィシャルサイト:http://adamat.info/
インフォメーション
●最新リリース情報
「トワイライトシンドローム
■VICL-65211 2,700円(税込)
●ライブ情報
トワイライトシンドロームツアー2019
10/27(日) 札幌BESSIE HALL
開場/16:30 開演/17:00
チケット/前売3,800円(税込)ドリンク代別
お問い合わせ/SMASH EAST
TEL 011-261-5569